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文献概要
カラーグラフ 臨床医のための腎生検・8 糸球体病変・8
IgA腎症
著者: 坂口弘1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部・病理学
ページ範囲:P.1454 - P.1455
文献購入ページに移動 1968年フランスのBergerらが糸球体メサンギウム領域にIgAが沈着するものを報告した.臨床的には軽度の蛋白尿,顕微鏡的血尿,ときに肉眼的血尿を伴い,予後は一般に良好であると報告した.その後,欧米,わが国で本症の報告が多数なされている.
IgA腎症の光顕所見は病変の軽いものから中等度,高度のものまでいろいろである.そしてその特徴の第1は糸球体ごとにメサンギウム細胞の増殖の程度が異なり,また図1のように1つの糸球体でも部位により増殖の程度が異なることである.そのためdiffuseとかfocalと簡単にいえず,筆者は便宜上表1のように6段階に分けて整理している.これは小児,成人の例数と組織所見を一括したものである.
IgA腎症の光顕所見は病変の軽いものから中等度,高度のものまでいろいろである.そしてその特徴の第1は糸球体ごとにメサンギウム細胞の増殖の程度が異なり,また図1のように1つの糸球体でも部位により増殖の程度が異なることである.そのためdiffuseとかfocalと簡単にいえず,筆者は便宜上表1のように6段階に分けて整理している.これは小児,成人の例数と組織所見を一括したものである.
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