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統計
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日本における日本人の死亡場所について,人口動態統計よりこれをみますと,表1のとおりで,病院・診療所における死亡が年々増加しているのに対し,自宅における死亡が年年減少傾向にあります。これは国民の受療率の向上とともに注目されます。しかしながら,これをイングランド・ウエールスにおける統計と比較してみますと,1962年におけるその割合は,病院51.2%,その他の施設3.2%,自宅40.5%,その他5.0%と,病院などの施設内死亡が半数以上をしめております。また,日本においては,女性の自宅死亡の多い点もとくに注目されます。
これら死亡場所については,死因により大きな差異のあることはいうまでもありませんが,主要死因について,最近の日本およびイングランド・ウエールスの状況をみたのが表2であります。すなわち,日本では呼吸器系の結核においてはその約2/3が施設内死亡ですが,中枢神経系の血管損傷においては,その約1割が施設内死亡にすぎません。これらについても,日・英両国を比較してみますと,きわめて興味深いものがあります。
これら死亡場所については,死因により大きな差異のあることはいうまでもありませんが,主要死因について,最近の日本およびイングランド・ウエールスの状況をみたのが表2であります。すなわち,日本では呼吸器系の結核においてはその約2/3が施設内死亡ですが,中枢神経系の血管損傷においては,その約1割が施設内死亡にすぎません。これらについても,日・英両国を比較してみますと,きわめて興味深いものがあります。
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