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文献詳細

雑誌文献

medicina2巻3号

1965年03月発行

文献概要

文献

アンフォテリシンB—特にその毒性について

著者: 外島英彦1

所属機関: 1伝染病研究所

ページ範囲:P.400 - P.401

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 1957年全身性真菌症の治療薬として登場したアンフォテリシンB(以下「アB」と略す)は,blastomycosis,histoplasmosis,cryptococcosis,coccidioidomycosis,aspergillosis,sporotrichosis,candidiasisに有効で,特にそれまで100%の致死率であつたクリプトコッカス髄膜炎では,この薬の使用によつて,15%まで死亡率を下げるという劇的効果を示した。しかし,その強い毒性が臨床上重大な問題となつている。以下,若干の薬理学的事項および副作用に関する報告を紹介する。
 抗真菌抗生物質「アB」は放線菌類の一種であるstreptomyces nodosusによつて産生される抗生物質である。放線菌類は400種以上にのぼる抗生物質を産生し,その阻害作用を示す対象は,原虫類,藻類,腫瘍細胞,真菌,スピロヘータ,細菌,リケッチア,PPLOなどの広範囲に及んでいる。このうち抗真菌作用を有するものの多くは-C=C-の構造を有することが知られており,このことからpolyene antibioticsと呼ばれている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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