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文献詳細

雑誌文献

medicina2巻4号

1965年04月発行

文献概要

診断のポイント

構音障害

著者: 神山五郎1

所属機関: 1国立聴力言語障害センター

ページ範囲:P.523 - P.525

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はじめに
 構音障害という術語はまぎらわしいものである。articulation disordersとも考えられるし,dysarthriaとも考えられる。医学方面ではdysarthriaのことを指す場合が多いようである。
 articulation disordersはdysarthriaを含む上位概念で,原因が何であろうとも,構音に誤りがあるすべての症状を指す。たとえば,地方で育つて方言を持つた人が東京に来れば,時にarticulation disordersといわれうる。これに反して,dysarthriaは構音器官といわれている口唇,舌,軟口蓋,咽頭,喉頭などの諸筋の障害,これらを支配する神経の障害,およびこれらの神経のさらに中枢部にある神経の障害によつて生ずる共同運動障害などに起因するarticulation disordersを指す。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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