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文献詳細

雑誌文献

medicina2巻4号

1965年04月発行

文献概要

器械の使い方

顕微鏡の種類と利用法

著者: 高橋昭三1

所属機関: 1東大・細菌学

ページ範囲:P.550 - P.551

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 顕微鏡は,金属用(反射型)と生物用(透過型)にわけられる。前者は,医学用としては皮膚表面の観察などに用いられるのみであり,対物レンズを通して,光を標本にあて,反射光を再び対物レンズを通して観察するものである。後者は,普通の生物用,実体,倒立型の3種にわけられる。倒立型は金属用に多い型式で,対物レンズが標本の下にある型式で,多用途大型の装置が多い。あるものは,接眼レンズで,小さいスクリーンに像を投影するようになつている。実体顕微鏡は,光学的に傾斜した2本の鏡筒よりなり,像は正立である点が特色で,倍率は150倍位までであり,解剖用,耳鼻科の手術用などに用いられる。しかし,医学の分野で最も多く用いられるのは,普通の生物用顕微鏡であるから,これを中心にして述べたい。
 顕微鏡を正確に使うことは,自動車の運転よりもむずかしい。自動車なら,運転がまずければ,自分にも他人にもすぐわかるが,顕微鏡では,最高の性能を発揮させているかどうかが,自分にはわからないからである。現在,顕微鏡の改良されて来た点は,顕微鏡のレンズの改良もあるが,どうしたら面倒な操作なしに最もよい鏡検の条件をいつもだせるか,という点に集中されているといつてよいだろう。これらの諸点をみながら,手許の顕微鏡の完全な使い方のポイントを考えたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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