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文献詳細

雑誌文献

medicina2巻6号

1965年06月発行

文献概要

床臨検査の盲点

色素法では尿中Bence-Jonesタンパク体を検出しにくい

著者: 丹羽正治1

所属機関: 1国立東二病院医化学科

ページ範囲:P.935 - P.935

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色素法の普及
 尿タンパクの定性検査には従来のスルホサリチル酸や煮沸などの沈澱法に代つて最近は色素法が普及している。この方法の原理はタンパク誤差と言われ,一定のpHに維持されているある種の指示薬にタンパクが作用するとある程度はその濃度に応じて色調が多くはアルカリ側に移動することに基づいている。この新しい方法では試薬類を浸ませた試験紙を単に尿に浸すだけでよく,加熱も器具も不要で操作は全く簡便である。そのうえ濁つた尿でも前処置なしにそのまま検査でき,またtolbutamideやX線造影物質などでも,スルホの場合のように疑陽性反応を呈しないことなどの理由で,将来はますます普及する可能性がある。
 ただ最近になつて,この方法では尿中のBence Jonesタンパク(BJP)に対する感度が不良であることが認められている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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