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文献詳細

雑誌文献

medicina2巻8号

1965年08月発行

文献概要

器械の使い方

基礎代謝計

著者: 井川幸雄1

所属機関: 1慈恵医大第2生理

ページ範囲:P.1193 - P.1195

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基礎代謝とは何か
 基礎代謝(Basal Metabolism)とは早朝空腹時,絶対安静状態でのエネルギー代謝のことで,そのとき生体の産生する熱量(単位はカロリー)をいう。このような状態でも生休の内部で心筋,呼吸筋などは活動しており,そのほか腺,粘膜などでも分泌,呼吸などの活動がある程度行なわれて熱産生(heat production)があるのでこのような代謝が見られる。さらにこのほかにも成長期や消耗性疾患からの回復期には体成分の合成が進行しているので,このような時期にはそのためのエネルギー代謝も必然的に基礎代謝のなかに入つてくる。さて生体の代謝量はその活動の状態で非常に変化するので,基礎代謝を測定するためには被検者を基礎的条件(basal condition)で測定することが必要である。すなわち,(1)検査前少なくとも12時間は絶食していること。(2)前夜十分睡眠をとつてあること。(3)検査室で測定前少なくとも30分は安静臥位をたもつたあとで測定する。外来の患者では60分以上の安静が必要である。(4)安静中,測定中に寝入ることは避ける必要がある。睡眠時の代謝は基礎代謝より低い(睡眠時の脈拍,呼吸数が覚醒時より少ないのと同様)。(5)検査室は静かで,室温18〜20℃,温度60%で快適であることが必要。(9)発熱時や月経時は避ける。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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