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文献概要
もつとも印象にのこつた本
化学療法の開祖Ehrlichの足跡—Paul Ehrlichの50年忌に
著者: 高橋功
所属機関:
ページ範囲:P.1204 - P.1206
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Paul Ehrlichは1915年8月20日に亡くなつた。だから今年はその50年忌にあたつている。
Ehrlichは化学療法の開祖と呼ばれ,そしてSalvarsanの発見者という肩書をもつている。それはそれにちがいない。けれどもEhrlichの業績はそれにとどまらない。彼はまず考える人であつた。そして非常に勘がよく,霊感といつてもいいほどその考えは非凡で,深遠で緻密であつた。そしてその考えはつねに理論に足をふまえていた。しかも彼は実験を重んじ,それに対する努力を惜しまなかつた。もし,医学史上の天才をえらべといわれたら,私は,まずEhrlichを推すに躊躇しない。
Paul Ehrlichは1915年8月20日に亡くなつた。だから今年はその50年忌にあたつている。
Ehrlichは化学療法の開祖と呼ばれ,そしてSalvarsanの発見者という肩書をもつている。それはそれにちがいない。けれどもEhrlichの業績はそれにとどまらない。彼はまず考える人であつた。そして非常に勘がよく,霊感といつてもいいほどその考えは非凡で,深遠で緻密であつた。そしてその考えはつねに理論に足をふまえていた。しかも彼は実験を重んじ,それに対する努力を惜しまなかつた。もし,医学史上の天才をえらべといわれたら,私は,まずEhrlichを推すに躊躇しない。
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