icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina2巻9号

1965年09月発行

文献概要

文献抄録

"第2遣伝系"の発見—ガン発生機転との関係が深い—"JAMA" June 7, 1965 "医学ニュース"より

著者: 浦田卓

所属機関:

ページ範囲:P.1413 - P.1413

文献購入ページに移動
はじめに:
 ソビエトのプラズマジーンplasmageneは別として,従来の正統遺伝学では,遺伝子geneに相当するDNA(すなわちdeoxyribonucleic acidの略)は核内の染色体にあり,核外にはないものとされていた。核内のDNAのもつ遺伝情報は,メセンジャーRNAによつて核内から核外に運ばれ,蛋白質合成の場であるマイクロゾームmicrosomeのRNAに伝達されると,考えられていたのである。
 一方,細胞原形質中に多数存在するミトコンドリアmitochondriaは,そのなかに多数の酵素を蔵し,ここではもつぱら基質から自由エネルギーが抽き出される,と考えられていたのである。つまりミトコンドリアは,ミクロゾームのような合成工場にあらずして,エネルギーを発生する発電所である,というわけである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?