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文献詳細

雑誌文献

medicina20巻1号

1983年01月発行

講座 図解病態のしくみ 神経・筋疾患・1

頭痛—発生機序と偏頭痛・筋収縮性頭痛の病態

著者: 坂井文彦1

所属機関: 1北里大学医学部・内科

ページ範囲:P.151 - P.155

文献概要

 頭痛は,感染症,脳の器質的疾患など,さまざまな原因で生ずる症状であるが,いわゆる慢性反復性頭痛とは,種々の検査によっても何ら原因となりうる身体的あるいは神経学的異常の見出せない一群を総称するものである.代表的なものとして,片頭痛と筋収縮性頭痛とが挙げられる.一般に頭痛は,病態生理的要因のみならず,心理的要因にも強く影響を受けることが多く,また頭痛の訴え方もそれぞれの患者によりさまざまに異なっている.しかし詳細な問診を行い,頭痛に関連する種々の因子を検討し,頭痛および随伴症状をできるだけ客観的に評価することにより,その背景にあるいくつかの共通な因子を見出し,病態生理の違いに基づく分類を行うことが可能である.慢性反復性頭痛を何らかの検査により分類することが現時点では困難である以上,頭痛を分類し,それぞれの病態を検討するためには,症候学的なアプローチがその第一歩となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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