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雑誌目次

雑誌文献

medicina20巻11号

1983年11月発行

雑誌目次

今月の主題 各種病態における抗生物質の使い方

理解のための10題

ページ範囲:P.1952 - P.1954

神経疾患

意識障害または中枢神経障害患者の発熱

著者: 島田馨

ページ範囲:P.1860 - P.1861

中枢神経系疾患による発熱
 発熱をともなう意識障害には,中枢神経系の急性炎症と血管病変がある.この両者は今日CTスキャンと腰椎穿刺ではほぼ鑑別可能であるが,臨床症状の違いも鑑別に役立つ.
 一般に中枢神経系の急性炎症は文字通り急性の経過をたどるが,血管障害にみるような突然の発症ではなく,日または時間の単位での急性発症で,倦怠,発熱,頭痛などの全身症状が意識障害に先行することが多く,極期に発熱と意識障害が主徴となる.

細菌性髄膜炎

著者: 小林裕

ページ範囲:P.1862 - P.1863

 本症化学療法成功の一条件は,診断後ただちに開始する第1次選択剤の適中率が高いことで,主要起炎菌に関する知識が必要である.

開頭手術後の感染

著者: 神田龍一

ページ範囲:P.1864 - P.1865

脳神経外科領域での術後感染
 昭和52年より56年までの5年間に教室でみられた術後感染症は,髄膜炎33例,骨髄炎2例,硬膜外膿瘍1例,創部皮下膿瘍2例であり,髄膜炎が術後感染症の大部分を占める.これら33例の髄膜炎例の手術様式をみると,単に開頭手術のみのもの9例,開頭術後に持続脳室ドレナージ,あるいはshunt手術を要したもの20例,shunt手術や持続脳室ドレナージ施行中に感染を起こしたもの4例である.すなわち,術後髄膜炎感染例の2/3以上は,何らかの形で側脳室内にtubeを挿入してあった症例である.
 持続脳室ドレナージあるいはshunt手術を必要としている症例は,髄膜炎が起こると原疾患の治療や非交通性水頭症の治療が困難になる.さらに,表にみられるような起炎菌の各抗生剤に対する最小発育阻止濃度(MIC)は比較的高いものが多く,抗生剤の全身投与とともに,髄腔内投与が必要となってくる.それゆえ,本稿では術後髄膜炎に対する抗生剤の髄腔内投与法について述べることにする.

呼吸器疾患

慢性呼吸機能低下患者の感染

著者: 谷本普一 ,   内田好彦

ページ範囲:P.1866 - P.1867

 慢性呼吸機能低下患者は,その低肺機能のために血液ガス異常をきたし,慢性呼吸不全状態を呈する.とくに慢性閉塞性肺疾患では,その気道過分泌のために慢性気道および気道・中間領域(気管支・細気管支)感染を起こしやすく,ウイルスや細菌感染により急性増悪となり,ただちに致死的な呼吸不全が生じる.慢性呼吸機能低下患者の呼吸器感染は,その背景にある重篤な呼吸不全のゆえに,迅速で適切な対応が必要である.

肺癌患者の呼吸器感染

著者: 副島林造 ,   川根博司 ,   二木芳人 ,   荘田恭聖

ページ範囲:P.1868 - P.1869

 感染症の難治化因子としては,宿主因子,病原因子,薬剤との3者の相互関係で考える必要があるが,この中で最も重要なのは宿主因子であり,宿主因子としては全身性因子と局所因子を考える必要がある.気道における局所因子としては,線毛輸送系,肺胞マクロファージ,IgAなどが重要であり1),肺癌患者の場合にはこれら局所因子が障害され,さらに末期には全身性因子も加わって,難治性呼吸器感染になりやすい2)

気管切開またはレスピレータ使用患者の感染

著者: 馬場駿吉

ページ範囲:P.1870 - P.1871

 上気道狭窄時の気道確保,意識障害や嚥下機能不全による誤嚥,窒息の回避などの目的で気管切開が行われ,また呼吸不全に対して気管挿管下にレスピレータを使用することは,救急医療あるいは重症患者の管理上,重要な救命処置であるといえよう.かような特殊条件下の患者は,ICUなど,できるかぎり清潔な病棟区域で管理されることが多いが,それにもかかわらず,しばしば下気道の感染をきたしやすいことは周知の事実である.ここでは,そのような場合の易感染性の背景となる点をあげるとともに,感染への対策としての抗生物質の使い方について述べたい.

循環器疾患

心臓手術時の感染

著者: 井野隆史

ページ範囲:P.1872 - P.1873

 Clean手術といわれる心臓手術の術後にも,装着された人工弁の感染性心内膜炎(Prosthetic Valve Endocarditis:PVE)や菌血症,創感染,肺炎,尿路感染が発生し,しばしば難治性で死に至ることもあり,その予防がきわめて大切である.心臓手術の成績はここ数年飛躍的によくなり,手術死亡は4%前後となってきた.その進歩にともなって,いままでは手術適応でないとみなされていた重症心不全症例や高齢者が手術の対象となってきた.このような症例では術後の回復も遅く,肺炎,菌血症などの感染症を発生しやすいため,その発生予防は新たな課題である.

心不全患者の発熱

著者: 佐藤友英

ページ範囲:P.1874 - P.1876

心不全時の発熱
 基礎心疾患に基づく心機能低下とそれに対する種々の代償機構により,全身性または肺循環系にうっ血(congestion)を生じ,多彩な臨床症状が出現した病態を心不全と呼んでいる.心不全時には生体組織の必要とする十分量の血液を心臓が駆出できない.この状態下に発熱が起こると心拍数の頻脈化が生じ,心臓に対する負荷は一段と増大し,心不全をさらに増悪する.したがって発熱の原因を迅速に究明し,治療・除去してやることが臨床家の急務である.心不全時にみられる発熱の原因を表にまとめた.

ペースメーカ植え込み時の感染

著者: 横山正義

ページ範囲:P.1878 - P.1879

感染の頻度と症状
 異物を生体内に植え込んだとき,感染症がどの程度生じるかは興味ある問題である.ペースメーカが200g以上の重さがあったころは,植え込み患者の5〜10%に感染をみた1).その後,ペースメーカ重量が数十グラムになり,感染症発生も約3%に減少した2).筆者らの施設で,最近の200症例中6例(3.0%)のペースメーカ植え込み後感染を経験した.現在のペースメーカ重量は約40gとなったので,感染発生率も1〜2%に減少することが期待される.
 感染にも2種類あり,赤くはれあがってくるものと,皮膚壊死の形をとり,ゆっくり進行してくるものとがある.皮膚壊死の多くの症例は感染が合併しているものと考えられる2)(図1).

感染性心内膜炎

著者: 木全心一 ,   清水喜八郎

ページ範囲:P.1880 - P.1883

 感染性心内膜炎は,多くの優秀な抗生物質が開発されている今日でも,治療に困難を感じる疾患である.感染性心内膜炎について大切なことは,①感染の危険性のある心疾患の抜歯,小手術に際して3日間は抗生物質を用いること,②起炎菌の同定につとめること,③適切な抗生物質を選択して,十分な量を用い,十分な期間をかけて治療すること,④弁膜の破壊やmycotic aneurysmの進行に対しては,心不全の対処と同時に,手術の時期と術式について,最適な方法を選ぶことである.

消化器疾患

開腹手術時の感染

著者: 相川直樹 ,   奥沢星二郎 ,   鈴木啓一郎 ,   石引久弥

ページ範囲:P.1884 - P.1886

 開腹手術においては,腹膜炎のドレナージ手術のように感染部位に手術操作が直接およんだり,消化管吻合時に消化管内の常在菌により術野が汚染されることが多く,術後感染症の発生する危険はきわめて高い.感染対策としては,汚染を可及的少なくする手術操作,腹腔内洗浄とドレナージの確保に加え,適切な化学療法が重要な位置を占める.

胆管・胆嚢手術時の感染

著者: 中山一誠

ページ範囲:P.1888 - P.1889

 胆管・胆嚢手術時の感染として取り扱われる疾患,すなわち胆石症に伴う胆嚢炎,化膿性胆嚢炎,化膿性胆管炎,急性閉塞性化膿性胆管炎などである.また手術後の感染としては化膿性胆管炎,肝膿瘍,横隔膜下膿瘍,術後腹膜炎,急性閉塞性化膿性胆管炎などであり,とくに急性閉塞性化膿性胆管炎は重篤かつ致命的で予後も悪い.すなわち,多発性肝膿瘍より菌血症,内毒素血症(endotoxemia),エンドトキシン・ショック(endotoxin shock),さらにDIC(disseminatedintravascular coagulation)よりMOF(multipleorgan failure)への病態と概念で説明されている.
 またDawsonは,閉塞性黄疸より上行性胆管炎を経て多発性肝膿瘍,敗血症,急性腎不全の経過をまとめている.

下痢患者に対する化学療法

著者: 齋藤誠

ページ範囲:P.1890 - P.1891

下痢症より検出される病原細菌
 下痢患者を対象として化学療法を行うには,その患者が感染性腸炎であるか否か,さらには病原を確認する必要があろう.そこで下痢症から検出される病原細菌を概観し,化学療法の基礎としたい.
 外来受診の散発下痢症についてみると,成人(内科)は腸炎ビブリオの検出が最も高く,ついでカンピロバクター,サルモネラによる腸炎である.小児では成人と異なり腸炎ビブリオはきわめて低い検出頻度であるが,カンピロバクター(12.6%)が高頻度に検出され,ついでサルモネラである.小児のカンピロバクター腸炎は,赤痢類似症的傾向が強い.なお外来下痢症群では,赤痢菌の検出は低い(表).

腎・泌尿器疾患

腎機能低下患者の感染

著者: 斎藤篤

ページ範囲:P.1892 - P.1893

 腎機能低下患者といっても,軽度のものから透析療法を必要とするような尿毒症までを広く包含し,それぞれの病態,病期によって感染に対する抵抗性は一様でない.ここでは,易感染性がとくに増大している腎不全患者を対象に,細菌感染症の原因菌検出状況と,その化学療法について述べることにする.

慢性複雑性尿路感染症

著者: 河田幸道

ページ範囲:P.1894 - P.1895

 複雑性尿路感染症はなんらかの基礎疾患を有する尿路感染症であり,大部分が慢性に経過する.基礎疾患としては,前立腺肥大症や尿道狭窄などの下部尿路通過障害や神経因性膀胱,また水腎症や膀胱尿管逆流,さらに尿路の結石や腫瘍など多岐にわたるが,これらは一般に高年齢層に多いことから,複雑性尿路感染症も70歳台をピークとした高齢者に多く,また女性より男性に多い.
 基礎疾患のない単純性尿路感染症では化学療法がよく奏効し,これのみで治癒させることができるが,複雑性尿路感染症では化学療法の効果は一般に低く,近年強力かつ抗菌スペクトルの広い抗菌剤の開発にともない,その治療効果は著明に改善しつつあるものの,基礎疾患を除去しないかぎり容易に再発をきたし,感染を根治させることは一般に困難である.したがって複雑性尿路感染症の診断に際しては,各種の泌尿器科的検査法により同時に基礎疾患の診断を行い,治療としては化学療法のみでなく基礎疾患に対する治療を行うことが必須である.

尿道カテーテル留置患者の感染

著者: 熊本悦明 ,   酒井茂

ページ範囲:P.1896 - P.1898

尿路カテーテル留置例の易感染性
 尿路カテーテル留置を必要とするような症例は泌尿器科ばかりでなく,病院全体にcompromisedhostが増えるにつれ,病院内の各科でもかなり数がふえてきている.
 そのようにカテーテルを尿路に留置している状態では,カテーテルの管腔内を通し,またカテーテルと尿路との間隔を通って細菌が容易に侵入してくる.しかもカテーテル留置は尿路粘膜に機械的な障害を与えて易感染性を高めているため,侵入した細菌が定着し,感染発症を起こしやすい.さらに,カテーテル留置を必要とするような尿路はいわゆる複雑度が高いため,感染が発症した場合その治療がむずかしい.

その他の疾患

糖尿病患者の感染

著者: 山作房之輔

ページ範囲:P.1900 - P.1901

 インスリンに次いで抗生剤の発見,普及により糖尿病性昏睡,感染症の糖尿病の死因に占める比率は低下したが,糖尿病患者に感染が合併すると糖代謝調節が悪化してコントロールが不良となり,その結果感染症がさらに増悪する悪循環は現在も同様で,重要な基礎疾患であることには変わりない.

副腎皮質ホルモン使用時の感染

著者: 斎藤玲

ページ範囲:P.1902 - P.1903

 副腎皮質ホルモン(以下副ホ)は,その強力な抗炎症作用,免疫抑制作用などにより,多くの疾患にきわめて繁用されている.SLEをはじめとする膠原病,白血病・再生不良性貧血などの血液疾患,気管支喘息などのアレルギー疾患,ネフローゼ症候群,肝疾患,悪性腫瘍など,各種疾患に用いられている.感染症は通常禁忌とされているが,重症感染症では,その炎症反応を軽減する目的で副ホが使用されている.このように副ホを使用している患者は多く,副ホにより惹起された易感染性の状態が感染を誘発することも多く,副ホのmajor side effectの1つとしてあげられ,死因となる重篤なものもあり,十分注意すべきものである.

抗癌物質使用時の感染

著者: 螺良英郎 ,   田村正和

ページ範囲:P.1904 - P.1905

 白血病,悪性リンパ腫を主とした悪性腫瘍における易感染性は,近年,compromised hostにおける感染として注目されているが,感染の誘因の代表に抗癌剤使用に基づく医原的宿主感染防御力低下があげられている.各種悪性腫瘍に対して,多剤併用療法を含む強力な癌化学療法が繁用されるにつれて,一部では医原的免疫抑制に基づくimmunocompromised hostでの易感染状態が誘導され,現在の抗生物質でいったんは効果を示すが,次第に菌交代症も加わり,抗生物質耐性菌や,真菌,ウイルス,原虫などによる難治感染症を合併して感染症死にいたることもある.

血管カテーテル留置患者の感染

著者: 小林寛伊

ページ範囲:P.1906 - P.1907

 最近の医学の進歩に伴って,血管内にカテーテルを長期間留置する症例が増加してきた.経静脈的栄養,悪性腫瘍の治療,血行動態モニターなどにおいて,血管カテーテルを留置することによって,治療効果に大きな進歩をもたらした.しかし一方,血管内腔と周囲環境がカテーテルによって直接つながることによる感染が大きな問題として浮き上がってきた.

敗血症

著者: 国井乙彦

ページ範囲:P.1908 - P.1910

最近の敗血症
 最近の敗血症は基礎疾患として,悪性腫瘍,白血病,悪性リンパ腫,骨髄腫,膠原病,腎不全,糖尿病,中枢神経系疾患,種々の複雑な感染症,火傷,心臓血管手術,麻薬常用者などに併発するものが多く,また誘因としては医療上の器械的操作,血管内留置カテーテル,放射線療法,副腎皮質ステロイド,抗癌剤,抗白血病剤の投与,血液透析,気管切開,臓器移植などがあげられている1).そして乳幼児や老年者などを含め,感染抵抗性の弱ったcompromised hostに起こることが多い.

各種疾患から検出される細菌の動向

血液培養から検出される細菌

著者: 紺野昌俊

ページ範囲:P.1912 - P.1913

感染症の起炎菌の推移
 血液培養から検出される細菌は,化学療法の発達普及に伴う耐性菌の推移,さらにはそれらの耐性菌出現に伴う感染症の推移そのものを表現しているといわれる.
 事実,感染症の推移は,諸家の報告によれば,年度に多少の相違はあれ,肺炎球菌や化膿連鎖球菌,あるいは赤痢菌などによる,いわゆる古典的な強毒菌による感染症の時代を経て,戦後は,サルファ剤耐性の赤痢菌の流行の時代,1960年代には,ペニシリン,テトラサイクリン,クロラムフェニコールなどの使用にともなう多剤耐性ブドウ球菌による感染症が重要視された時期もあるが,1970年代では,グラム陰性桿菌による感染症が重要視され,それも大腸菌やクレブシェラなどのいわゆる腸内細菌属による感染症,次いで緑膿菌による感染症,セラチアによる感染症,あるいはブドウ糖非発酵性グラム陰性桿菌による感染症など,いわゆる現存する抗生物質に耐性の弱毒菌による日和見感染症などが,それぞれの時代の変遷とともに注目されてきた.そして,現在における起炎菌の変遷のもう1つの特徴は,抗生物質の発達とともに,その変遷する起炎菌のサイクルが加速度的に速まっているということにある.

喀痰から検出される細菌

著者: 那須勝

ページ範囲:P.1914 - P.1917

 呼吸器感染症の起炎菌を見出すために,喀痰の細菌検査は患者に苦痛をあたえないでできることから,ルチンの検査としてまず行われる.この場合,下気道から上気道に喀出された痰は,上気道の常在菌によって必ず汚染されているということを念頭においておかねばならない.
 すなわち,喀痰からの分離菌は,上気道・口腔内の常在菌と病巣部からの起炎菌の両者が混在しているわけで,結核菌,ジフテリア菌,百日咳菌などの明らかな病原菌が検出された場合を除いて,ただちに起炎菌として断定することはできない.喀出された痰が,病巣部からの分泌物を含んでいるのかどうかの判定に関する研究はかなりなされているが,起炎菌の決定に関する確立された方法はない.

尿から検出される細菌

著者: 猪狩淳

ページ範囲:P.1918 - P.1920

 各種化学療法剤の開発および化学療法の発達は,感染症に対する治療を飛躍的に向上させたが,一方,起炎菌にも大きな変化をもたらした.すなわち,薬剤耐性菌の出現,常用抗生剤に自然耐性を示すことが多い緑膿菌や変形菌の増加である.さらに,公衆衛生活動の普及,医療の目ざましい進歩は,伝染性の強い感染症を減少せしめたが,人体の皮膚,粘膜や生活環境に常在する弱毒菌(平素無害菌)による感染症が増加してきている.緑膿菌をはじめとするブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌(以下非発酵菌)やSerratiaなどが代表となる.この種の細菌による感染症は,先天的にあるいは後天的(2次的)に感染に対する抵抗力が低下した者のみにみられ,nosocomial infectionあるいはopportunistic infectionとしての性格をもつ1).かかる感染症の起炎菌の変化および感染症の病態の変化は,尿路感染症においても例外ではない.
 以下,尿から検出される細菌の動向を,筆者らの集計結果を中心に述べてみたい.

新しい抗生物質の理解のために

βラクタム系抗生物質

著者: 横田健

ページ範囲:P.1922 - P.1927

 現在,細菌感染症に対する化学療法の主役であるペニシリン類(PC)やセフェム系抗生物質(CEP)は,分子構造中にβラクタム環をもつのでβラクタム薬剤と総称される.これらのものは細菌細胞特有の細胞壁生合成を抑えて抗菌力をあらわすので,人体細胞では影響される代謝系を欠き,きわめて安全性が高い.また最初のペニシリンG(PCG)が発見されてから,すでに半世紀近い歳月が流れており,多くの研究の積み重ねから耐性菌にも効くような改良も行われている.すなわちβラクタム薬剤は安全で耐性菌対策の進んだ抗生物質として広く臨床に使われるとともに,最も進歩の著しいものであり,多数の誘導体が開発されつつある.本稿では,それを整理し,各誘導体の特徴から,正しい臨床での使い方を基礎の面から考えてみたい.

アミノ配糖体系抗生物質

著者: 嶋田甚五郎

ページ範囲:P.1928 - P.1933

 アミノ配糖体系抗生物質は,2つないしはそれ以上のアミノ糖(amino sugar)とアミノシクリトール(aminocyclitol)よりなる構造をもつ抗生物質で,正しくはaminoglycoside-aminocyclitolsと呼ぶ.Spectinomycin(SPCM)はアミノ糖を含まず,構造式の上からはアミノ配糖体系抗生物質ではなく,アミノシクリトールに属する.
 現在市販されているアミノ配糖体系抗生物質の一覧を図1に示した.Netilmicin(NTL),astromicin(ASTM),habekacinは現在検討中のものである.図1からも明らかなように,本系抗生物質はグラム陽性菌からグラム陰性菌にいたる好気性菌ならびに任意嫌気性菌(facultativeanaerobics)に対して抗菌力を有し,しかも殺菌的に作用するということで,臨床上重要な位置を占める抗生物質である.

付)セフェム系抗生物質によるジスルフィラム(アンタブース)様作用

著者: 酒井茂 ,   熊本悦明 ,   古屋聖児 ,   横山英二 ,   青山龍生 ,   本間昭雄

ページ範囲:P.1934 - P.1937

 最近の抗生剤開発にはめざましいものがあり,感染症治療の進歩に大きく貢献している.その中心は,β-lactam系抗生剤,とりわけcephem系抗生剤であり,抗菌力の増強や抗菌スペクトラムの拡大をめざし,いわゆる第2・第3世代のcephem系抗生剤が多数開発され,日常臨床で広く使用されている.Cephem系抗生剤は,従来より比較的安全な薬剤として日常臨床で繁用され,その副作用としては,抗生剤自体の腎・肝毒性などのほかは,アナフィラキシー反応があげられている程度であった.最近,cephem系抗生剤の投与中または投与後に,alcoholを摂取するとdisulfiram(antabuse)様作用を示すことのあることが報告され,ある種のcephem系抗生剤とalcoholの相互作用について注意が促されている.
 本稿では,cephem系抗生剤によるdisulfiram様作用について,自験例をまじえて解説する.

座談会

器質障害を有する患者の感染症と化学療法

著者: 副島林造 ,   石引久弥 ,   熊本悦明 ,   紺野昌俊

ページ範囲:P.1939 - P.1951

 紺野(司会) 最近,臨床医の先生方から,抗生物質の使い方に関してよく質問を受けるのですが,その1つは,いわゆる第3世代のセフェム系の薬剤,いまたくさんの薬が出て,その使い分けができないということと,もう1つは,疾患が複雑化してきて,老人の慢性疾患だとか,そういう器質的な疾患をもっている患者に,いろいろな感染が,ことに入院中に起こったときにどうすればいいかという問題です.
 今日はそういうことにつきまして,ご専門の先生方からいろいろなお考えをお聞きしていきたいと思います.

PROFESSORS FROM ABROAD

第10回WONCA国際会議と家庭医学の今後の展望

著者: J. フルーム ,   日野原重明 ,   渡辺淳

ページ範囲:P.1990 - P.1996

 渡辺 まず,本日ここにお出でいただいておりますフルーム博士の経歴を簡単に紹介したいと思います.
 フルーム博士は1923年イリノイ州シカゴに生まれ,イリノイ州立大学医学部を卒業された後,ロサンゼルス・カウンティ・ホスピタルでインターンの修練を積まれ,サンフランシスコの郊外で1950年から1971年までブライベート・プラクティス(診療所開業)を営まれました.この間サンフランシスコ・ジェネラル・ホスピタルで修練を積み,さらに,カリフォルニア大学サンフランシスコ校メディカルセンターと密接に連絡を取りつつ,CCUを中心としたプライマリ・ケアを経験されました.1970年家庭医学専門医のボードを取られ,現在,ニューヨーク州立大学の家庭医学科の教授をされております.そして,現在,国際疾病分類の専門委員会の議長を務められております.さらに,WONCA注)の中では,疾病分類と用語委員会の議長をされておられます.また,多数の論文を出版されております.中でも,1978年に「家庭医の将来」という論文を出されており,また,プロブレム・オリエンテッド・レコードに関する論文も多数あります.

カラーグラフ 臨床医のための甲状腺生検

髄様癌の細胞診所見

著者: 藤本吉秀 ,   小原孝男 ,   平山章

ページ範囲:P.1958 - P.1959

 髄様癌はサイロキシン,トリヨードサイロニンを合成分泌する濾胞上皮由来の甲状腺癌と違って,傍濾胞細胞(C細胞)由来の腫瘍であり,カルシトニンを産生分泌する.病理組織学的には非被包性の充実性腫瘍で,腫瘍細胞は線維性結合織に区切られてシート状,索状に増殖する.間質のCongo-red染色に染まるアミロイド沈着,細胞質内のGrimelius染色陽性穎粒,電顕的にカルシトニン分泌穎粒の存在,の3つが特徴的所見である.
 髄様癌には散発性発生のものと,遺伝性発生のものとがある.遺伝性発生例は常染色体優性遺伝の型式で家族性に生じ,その多くは多内分泌腺腫瘍症第2型〔Multiple Endocrine Neoplasia(MEN)type2〕の部分症として現われる.MEN2型には甲状腺髄様癌,副腎褐色細胞腫,上皮小体過形成または腺腫の組み合わせで生じる2A型と,甲状腺髄様癌,副腎褐色細胞腫,粘膜神経腫,マルファン様体形の組み合わせで起こる2B型がある.

グラフ 臨床医のための電顕写真 肝臓・3

黄疸の肝電顕像

著者: 谷川久一 ,   向坂彰太郎

ページ範囲:P.1972 - P.1975

 黄疸は肝疾患の主要症状であるが,その発生機序を大きく分けると,先天性のビリルビン代謝異常と胆汁うっ滞があげられる.

肺癌を疑うX線像 症例編・9

びまん性網状影・線状影

著者: 西脇裕 ,   西山祥行 ,   北谷知己 ,   松山智治

ページ範囲:P.1976 - P.1979

 症例17 48歳,男性.喫煙歴:2〜3本×10年.
 4ヵ月前より,咳嗽,喀痰を認めろようになる.3ヵ月前より腰痛を覚えるようになる.いずれの症状も漸時,増悪するようになり,また血痰を認めたため,近医受診.約6ヵ月間で,12kgの体重減少も認める.近医での胸部X線像にて,びまん性陰影を認め,当院紹介.

NMR-CT

NMR-CTの腹部への応用

著者: 池平博夫 ,   福田信男 ,   舘野之男

ページ範囲:P.1968 - P.1970

 腹部臓器は,前回の胸部臓器と同様に呼吸性移動や,胃や腸のような蠕動運動をするものが多いために,NMR-CTの応用に際してはやはり,全身用コイルを使用することもあって,空間分解能が低下することはやむをえない.このような欠点は将来改善されるかもしれないが,NMR-CTではX線CTと異なり,画像再構成法としてスピンワープ法(2次元フーリエ変換法)を使用することによって,被写体の動きによる画像のアーティファクトを少なくすることができるという利点がある.

画像からみた鑑別診断(鼎談)

閉塞性黄疸(1)—胆管腫瘍

著者: 高橋恒夫 ,   多田信平 ,   川上憲司

ページ範囲:P.1980 - P.1988

症例
 患者 72歳,女性.
 主訴 心窩部痛,全身掻痒感.

討論会

医学教育を考える(Ⅱ)

著者: 村山正昭 ,   松枝啓 ,   高尾信廣 ,   岩崎栄

ページ範囲:P.2004 - P.2016

 岩崎(司会) それではこれから医学教育の中で最も重要であるといわれている卒前教育の問題,主として医学部での教育の問題を論じていただきたいと思います.

講座 図解病態のしくみ 神経・筋疾患・11

脊髄・脊椎疾患—解剖学的特徴と脊髄圧迫性疾患の病態,および脊髄の循環障害

著者: 大和田隆

ページ範囲:P.2025 - P.2031

病態像理解への解剖学的特徴
1)脊椎と脊髄の関係
 他の臓器と異なり,脊髄は脊椎という強固な支持組織の中に温存されており,直接的外力は受けにくい.それは同じ中枢神経である脳においてもいえることであるが,頭蓋骨はstaticであるのに反して,脊椎はdynamicな要素が多い.椎間板ヘルニアや頚部脊椎症に代表されるmyelopathy,radiculopathyの神経症状は,脊髄の容器であるところの脊椎の変化が原因で出現しうる.
 疾患によって脊椎から脊髄に対して障害がおよぶとき,その神経症状(myotomeやdermatomeなど)から障害部位の高位診断を行うと,実際の脊髄障害のある高さとは下部頚髄以下では一致しない.これは,下部頚髄以下では脊椎の高さと脊髄の髄節の高さが一致していないことによる(図1A)・この脊椎と脊髄の高位レベルの関係は重要な点であり,成人の脊髄円錐は第1,2腰椎にて終わる.

小児診療のコツ・5

下痢と脱水—下痢と脱水の初診時のチェック・ポイントと処置

著者: 菊島竹丸

ページ範囲:P.2033 - P.2037

下痢
 小児の下痢症の診療にあたっては,下痢発症時の年齢によって区別して考えることがよいと思う.それは,ウイルス性および細菌性などの感染性下痢症は乳児期後半から幼児期にかけてであるのに対し,難治性下痢症などは新生児期から乳児期前半にみられるからである.

境界領域 転科のタイミング

下肢血栓性静脈炎

著者: 後藤久

ページ範囲:P.1998 - P.2002

 下肢血栓性静脈炎は静脈血栓症ともいわれ,下肢の疼痛,緊満腫脹,赤紫色の変化,歩行障害を主徴とするもので,これらは主として下肢深部静脈の血栓性閉塞によりひき起こされる.
 本疾患は最近外科領域のみならず広く各科領域でしばしば経験されるが,急性動脈閉塞症と異なり,ただちに壊死となるような激症型が少ないため適切な診断,治療を受ける時期をのがし,早期には肺塞栓症,晩期には静脈炎後遺症に苦しむ患者が少なくない.

連載 ベッドサイド First Contact(鼎談)

呼吸困難

著者: 塚本玲三 ,   米倉修司 ,   西崎統

ページ範囲:P.2039 - P.2046

 西崎(司会) 呼吸困難を主訴として来る患者には比較的救急で来る場合が多いのですが,患者のほうは症状を表現するのにいろいろな訴え方をしてくると思います。米倉先生のご経験ではどういう症状を訴える方が多いですか.
 米倉 息苦しいとか,胸が苦しい,息ができないという訴え方をする人が多いようです.また,動悸を息切れのような感じで訴える方もいます.

演習

目でみるトレーニング 76

ページ範囲:P.1961 - P.1967

臨床メモ

クロラムフェニコール(CP)の使用法

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.2024 - P.2024

 クロラムフェニコール(chloramphenicol=CP)は一時期各国で乱用されていた.その結果再生不良性貧血のような重症な副作用の出現をみて,突然,使用されなくなった抗生物質である.しかしもう一度,この抗生物質の使用法について考えてみたい.
 CPはCP palmitate経口用とCP succinate静注用があり,いずれも25mg/kgの投与で20〜30μg/mlの血中濃度を得られる.しかし,筋注では血中濃度が前の2投与法に比較して十分上昇しないので,筋注による投与は避けるようにする.

Via Air Mail ウィスコンシン大学放射線科における研修生活・2

1年たって公平な評価が

著者: 菊池陽一

ページ範囲:P.2018 - P.2021

 ローテーションのコース ウィスコンシン大学の放射線科はスタッフ20人,レジデント20人の総勢40入からなります.日本の平均的な大学病院の放射線科と比べるとその規模はずっと大きいと言えます.放射線治療は腫瘍学(Oncology)の中に組み込まれているので放射線科というのは核医学を含む診断放射線科を指します.*放射線科はさらに神経放射線,消化器,泌尿器,CT,超音波,小児,骨,胸部,核医学,心血管およびInterventionalRadiologyというように専門別に分科しています.レジデントはそれぞれを一定期間(約3カ月)ずつローテートします.ここの大学病院では小児の症例が十分でないので,2カ月間ミルウォーキーの小児病院で院外研修があります.この他に病理の院外研修がワシントンのAFIP(Armed Forces Institute of Pathology)で6週間あります.この6週間のコースはここから帰って来たレジデントが例外なく「最良のローテーション」と言うので,ワシントンでの数々の美術館・博物館見物とともに,非常に楽しみにしています. *われわれのレジデントのコースは3年間と4年間の2通りあります.前者はインターンや,他科のレジデントを終了した者のコースで,後者は卒後すぐに放射線科に入り,ストレートに4年間研修する者のためのコースです.

天地人

連綿輪廻

著者:

ページ範囲:P.2017 - P.2017

 若い人たちの,脆弱をキジャク,蠕動をダドウ,直戯をチョクサイと読む類の誤りは,誰しもが経験するところである.自分の医局員が学会発表でそれをやらかした時などは,足許におのが身丈に合った穴もがなという心地になる.若者ばかりではない.五十代も半ばの歴とした教授の講演の中に,しきりにバイケンという言葉が出てくるので,何かと思ったら剖検のことであった.この人は解剖という字をどう読むのであろう.大人は若者が誤りを冒すたびにそれを正してやらねばならないが,その作業は連綿一生続けてもこれで終りということがない.
 截の字.昔lithotomyを截石(術)と訳しセッセキと読ませた.今は砕石である.この言葉はギリシャ語のlithos(石)+tome(切ること)を語源とし,cutting forstone(結石をとるための切開術)の意味である.截にはサイという読みもなく,クダクという意味もない.漢字制限のために截石が使えなければ切石しかないが,誰もが切石などは棄てて顧みない.医学辞典の類にも,いつの頃からか砕石が正統な用語として幅を利かせている.砕石術ならば,lithotripsyやlithotrityという立派な言葉が昔からあるにもかかわらずである.

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ECHO

著者: 上野幸久

ページ範囲:P.1997 - P.1997

ZTT異常(ただし単独)の場合の解釈について
 Q 今年度より私のところでは集団的に40歳以上の職員に肝機能検査を実施しましたところ,ZTT上昇の異常者の発生が高率であり,その解釈と治療に苦慮していますので,ご教示願います.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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