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文献詳細

雑誌文献

medicina20巻11号

1983年11月発行

文献概要

今月の主題 各種病態における抗生物質の使い方 各種疾患から検出される細菌の動向

喀痰から検出される細菌

著者: 那須勝1

所属機関: 1大分医科大学・内科

ページ範囲:P.1914 - P.1917

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 呼吸器感染症の起炎菌を見出すために,喀痰の細菌検査は患者に苦痛をあたえないでできることから,ルチンの検査としてまず行われる.この場合,下気道から上気道に喀出された痰は,上気道の常在菌によって必ず汚染されているということを念頭においておかねばならない.
 すなわち,喀痰からの分離菌は,上気道・口腔内の常在菌と病巣部からの起炎菌の両者が混在しているわけで,結核菌,ジフテリア菌,百日咳菌などの明らかな病原菌が検出された場合を除いて,ただちに起炎菌として断定することはできない.喀出された痰が,病巣部からの分泌物を含んでいるのかどうかの判定に関する研究はかなりなされているが,起炎菌の決定に関する確立された方法はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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