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臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント III.呼吸器疾患 薬物療法のポイント
47.間質性肺炎の治療
著者: 近藤有好1
所属機関: 1国療西新潟病院・呼吸器科
ページ範囲:P.2176 - P.2178
文献購入ページに移動51歳女性.昭和57年9月上旬頃から咳嗽,労作時息切れが出現し,次第に増強したので,10月某病院にて胸部X線写真を撮影したところ,びまん性に異常陰影が認められ,11月17日当院へ入院した.入院時呼吸困難が強く(HJ-IV),Pao2は54torrと低下していた.胸部X線写真では,両側びまん性に微細粒状影とその隔合像,横隔膜の挙上などがみられ(図1),CRP3(+),赤沈値の亢進を認めた.バチ指はみられなかったが,両下肺野にfine crackleを聴取し,後程行った肺機能検査では%VC45.9%,FEV1.0% 81.1%,%DLco 29.0%,%TLC 42.7%,Cst 0.065l/cmH2Oと拘束性障害,拡散障害を認めた.膠原病を示唆する所見はなかった.入院後ただちにプレドニン10mgとイムラン50mgの併用療法を行い,酸素吸入を開始した.その後の経過は図2に示すごとく良好で,58年6月に退院し,軽作業が可能となり現在に及んでいる.
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