文献詳細
文献概要
臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント V.消化管・腹膜疾患 再燃再発を防ぐための維持療法—いつまで服薬すべきか
108.腸結核が疑われる場合
著者: 有村謙七1 政信太郎1
所属機関: 1鹿児島大学医学部・第2内科
ページ範囲:P.2322 - P.2323
文献購入ページに移動腸結核の確診を得るためには,糞便中より結核菌を証明するか,あるいは腸管壁,腸間膜リンパ節より結核菌または乾酪性肉芽腫を証明する必要がある3).しかし,最近の腸結核は大部分が瘢痕化していて,昔とはかなり異なった様相を呈しており,実際にはこれらを証明することは難しい.確診は得られなくても,X線,内視鏡検査で本症に特徴的な所見が得られれば問題はないが,臨床的には小腸ではクローン病と,大腸では潰瘍性大腸炎との鑑別が難しく,治療に戸惑うことがある.本稿では,このような場合を含めて腸結核の一般的治療について述べる.
掲載誌情報