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臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント VII.腎疾患 新しい治療法,新しい薬剤
142.難治性ネフローゼ症候群に対するPGE1療法の効果と適応
著者: 佐藤昌志1 児島弘臣1 越川昭三1
所属機関: 1昭和大学藤が丘病院・内科
ページ範囲:P.2404 - P.2405
文献購入ページに移動73歳,男.昭和55年3月1日,顔面や下肢に浮腫が出現したため近医を訪れたところ,タンパク尿,血尿,乏尿が認められ,諸検査の結果で急性腎不全と診断された.腹膜透析を開始し,3月16日当科へ転院した.
入院時の検査結果は,T.P 4.7g/dl,A1b. 2.5g/dl,T-Chol 286mg/dl,BUN 115mg/dl,U.A 3.7mg/dl,Creatinine 10.3mg/dl,尿量 100ml/日,尿タンパク 1,140mg/dl,尿潜血(++)などであった.3月17日外シャント作成して血液透析に導入した.以後腎機能は改善し,尿量も1,000ml/日を越し透析療法を離脱できた.しかし,尿タンパク量は10〜30g/日とネフローゼ症候群が持続していたため,4月10日腎生検を施行したところ膜性腎症と診断された.
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