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文献詳細

雑誌文献

medicina20巻13号

1983年12月発行

境界領域 転科のタイミング

消化管出血

著者: 青木照明1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学・第2外科

ページ範囲:P.2814 - P.2818

文献概要

 消化管出血(吐血hematemesis,下血melenaor hematochezia)で内科的・保存的治療と外科的・手術的治療との接点,あるいは転科のタイミングが問題となるのは,主として急性出血かあるいは大量出血であろう.しかし近年,少なくともわが国においては,診断的あるいは治療的内視鏡技術(endoscopic surgery)の飛躍的進歩により,従来からの保存的治療対手術的治療という,内科対外科といった診療科間の問題構図は少なくなってきているものと想像される.
 しかしその前提としては,内科医であると外科医であるとを問わず,消化管出血という病態を全身的視野に立って判断できる内視鏡医の介在が必須条件であろう.そのうえで,内科的・保存的処置の限界と外科的処置の必要性の位置づけを明確にしていくことが望ましいと考えられる.本稿では,そうした意味で,内科医へというよりは,現在消化管出血患者の初期治療に最も深い関わりあいを持つと思われる内視鏡医を含めて,外科的・手術的治療への接点について提言してみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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