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文献詳細

雑誌文献

medicina20巻2号

1983年02月発行

文献概要

今月の主題 免疫からみた腸疾患 腸の免疫機構

分泌性IgAの機能

著者: 谷内昭1

所属機関: 1札幌医科大学・第1内科

ページ範囲:P.206 - P.207

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局所免疫系について
 消化管,気道などの粘膜,外分泌腺の分泌液中の免疫グロブリン(Ig)組成は,血清と比較してIgAクラスが著しく多く,その主体をなすのが分泌性IgA(SIgA)である.粘膜は外界と接して多種多様の抗原の感作を受けSIgAが産生・分泌され,粘膜面を被覆して第一線防御の役割を演じている.このSIgA産生応答は血中抗体とは異なる独立した動向を示すので,系統免疫系と対比して局所免疫系として位置づけられてきた.
 ヒトの消化管粘膜リンパ組織(gut associatedlymphoid tissue;GALT)は約50gのリンパ系細胞を含み,その量は脾臓のそれに匹敵するといわれ,1日約3gのIgAが産生され,約1.5gのSIgAが分泌される.気道粘膜リンパ組織(bronchus associatedlymphoid tissue;BALT),乳腺,唾液腺などからもSIgAが分泌される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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