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カラーグラフ 臨床医のための甲状腺生検
乳頭癌の細胞診所見(1)
著者: 藤本吉秀1 小原孝男1 平山章2
所属機関: 1東京女子医科大学・内分泌外科 2東京女子医科大学病院病理科
ページ範囲:P.260 - P.261
文献購入ページに移動乳頭癌は,男女比1:6と女性に好発し,ほとんどあらゆる年齢層に認められるが,とくに30〜40歳代に多い.病態の特徴の一つは,血行性転移の頻度は低いが,頸部所属リンパ節に転移を起こしやすいことである.増殖傾向は一般に穏やかで,治療後の10年生存率が80〜90%と高く,予後はよい.ただし,50歳以上の高齢者,とくに男性に生じたもの,甲状膝被膜外に浸潤性増殖を起こしたものは必ずしも予後良好とはいえない.
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