文献詳細
文献概要
アメリカの医療 米国家庭医学の発展・6
医学の第2革命—Millis,Willard両報告書の意義
著者: 木村隆徳1
所属機関: 1伊予病院
ページ範囲:P.324 - P.325
文献購入ページに移動 米国医師会は20世紀に入って2回,医学教育の実態を外部から客観的に,大衆の利益のため検討することを要請し,医学がより一層の優秀性を確保するために必要な変革に関する勧告を求めました.Flexner報告書1)とよばれるものがその第1で,医学教育の検討をおこなって1910年に報告され,米国医学の実際を科学的基礎の上に確立したことは周知であります.例えば医学部の数は155から76とほとんど半減し,医学部入学資格として2年間の大学教育が要求されることになりました.
Flexner報告書がねらった医学の科学的基礎はそれ以来急速に成長して実地診療をはるかに引き離すにいたり,現在われわれが当面している問題は卒後教育標準の複雑さ,断片化,非柔軟性であります.当時一般大衆の医学教育への関心は殆ど存しませんでしたが,現在は逆で,一般大衆は深い関心を示しています.
Flexner報告書がねらった医学の科学的基礎はそれ以来急速に成長して実地診療をはるかに引き離すにいたり,現在われわれが当面している問題は卒後教育標準の複雑さ,断片化,非柔軟性であります.当時一般大衆の医学教育への関心は殆ど存しませんでしたが,現在は逆で,一般大衆は深い関心を示しています.
掲載誌情報