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講座 図解病態のしくみ 神経・筋疾患・2
失語,失読,失書—失語症の病型分類と症状の発現機序
著者: 岩田誠1
所属機関: 1東京大学医学部・神経内科
ページ範囲:P.331 - P.335
文献購入ページに移動失語症は均一なものではなく,いくつかの異なった病態を含んでいるため,病変部位の差に基づいて失語症の病型分類を行うのが普通である.このような観点からの分類では,失語症をまず,言語野あるいは言語領(language areaまたはspeech area)に病変のあるものと,言語野をとりまく周辺部に病変のあるものとに分ける.臨床的には言語野に病変のある失語症では復唱(repetition)がおかされるが,周辺部の病変による失語症では復唱障害の見られないことが重要である.
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