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文献詳細

雑誌文献

medicina20巻4号

1983年04月発行

文献概要

今月の主題 膵疾患診療のトピックス 生化学的診断法

膵癌の腫瘍マーカー—RNaseを中心に

著者: 大山公三1 斉藤達也1 小池台介1 建部高明1

所属機関: 1旭川医科大学・第2内科

ページ範囲:P.562 - P.563

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 膵疾患に対する診断法のめざましい進歩にもかかわらず,膵癌の切除率は現在なお20〜30%と低率である.この現状を打破するためには,切除可能な比較的早期に膵癌をスクリ-ニングする診断体制の確立が必要である.
 膵癌に関しては,原発性肝癌におけるα-faetoproteinに匹敵する有力な腫瘍マーカーは存在しないが,現在検討されつつあるマーカーとしては,CEA,ferritin,pancreatic oncofetal antigen,RNase(ribonuclease),α-antitrypsin,β2-microglobulin,immunosuppresive acidic protein,筋肉型aldolase,galactosyltransferase IIなどがあげられている.臨床上,これらのマーカーとamylase,lipase,trypsin,elastase Iなどの血中膵酵素を同時に測定することが推奨されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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