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雑誌目次

雑誌文献

medicina20巻5号

1983年05月発行

雑誌目次

今月の主題 水と電解質

理解のための10題

ページ範囲:P.780 - P.782

調節因子とその異常

抗利尿ホルモン

著者: 中尾彰秀 ,   清水倉一

ページ範囲:P.698 - P.700

 ヒトの抗利尿ホルモン(ADH)であるアルギニンバゾプレッシン(arginine vasopressin:AVP)は視上束核および室旁核で合成され,下垂体後葉に貯蔵され,放出刺激に応じて血中へ放出される.このホルモンは腎の集合管に作用して水透過性の変化をもたらし,水分の排泄を調節することによって体液の浸透圧および体液量の維持に重要な役割をはたしている.表のごとくAVPの分泌は種々の因子によって調節あるいは影響を受けているが,最終的には視床下部-下垂体系へ伝達されて分泌刺激または抑制刺激によって調節されると考えられている.
 本稿ではAVPの分泌を調節する主な因子について若干の解説を加えるとともに,分泌異常をきたす病態について簡単に触れてみたい.

アルドステロン

著者: 小島元子 ,   福地總逸

ページ範囲:P.702 - P.703

 Aldosterone(Ald)は,angiotensin II(A II),ACTH,K,Naにより分泌調節されている.最近では,これに加え,dopaminergicな調節機序,ACTHと共通の前駆体をもつpeptide hormone,opioid hormone,prolactin,prostaglandinなどの関与のあることも明らかにされている.これらの調節因子の異常あるいはAldの産生の場である副腎皮質自体の異常により,Ald分泌の過剰や低下が惹起される.本稿では,まずAldの調節因子について最新の知見を加えて解説し,ついでその分泌異常症について述べる.

プロスタグランディン(PG)

著者: 飯野靖彦 ,   馬場操

ページ範囲:P.704 - P.706

 1982年のノーベル医学・生理学賞はprosta-glandin(PG)の発見およびその研究に貢献した3人の研究者に与えられた、Bergströmは1950〜1960年代にPGE1などの結晶を分離し,構造を決定した.Samuelssonはendoperoxides,TxA2の発見・研究に貢献し,またVaneはaspirinがPG産生を阻害することを見つけ,さらにPGI2の存在を証明した.このほかにも多数の研究者がPGの研究に携わっており,PGの生体での重要性は近年とくに注目されている.腎における水・電解質に果たす役割も解明されつつあり1),PGの重要な作用の1つと考えられる.

PTH,ビタミンD,カルシトニン

著者: 松本俊夫 ,   尾形悦郎

ページ範囲:P.708 - P.711

 体内のCaバランスは,腸管からの吸収,骨における出入り,腎からの排泄,の3者間の動的な平衡関係により維持されている.この平衡関係を調節することによりCa代謝をコントロールしているのが,PTH,カルシトニン(CT),ビタミンDといったCa調節ホルモンである.これらCa調節ホルモンの分泌は,体内Caバランスを反映するいくつかの因子により調節されている.このうち最も重要な調節因子は,血中Ca値の約50%を占めるイオン化Ca(Ca2+)レベルである.すなわち血中Ca2+濃度の変化は,ただちにPTH,CT分泌の変化をもたらし,さらにこれらを介したビタミンD活性化反応の変化による活性型ビタミンD生成の調節により,Caバランスの回復がはかられることになる.
 このようなPTH,ビタミンDおよびCTによるCa代謝調節機構を理解するには,これらCa調節ホルモン個々の分泌調節および作用を理解する必要がある.そこで本稿では,まずPTH,活性型ビタミンD,CTの分泌調節機構および作用を概説した後,これらの異常に基づく疾患およびその病態の概略を述べてみたい.

インスリン,グルカゴン

著者: 寺尾統彦 ,   浅野泰

ページ範囲:P.712 - P.713

 インスリンとグルカゴンのような主に糖代謝に関与するホルモンの電解質代謝に与える影響については,比較的知見に乏しい.しかしながら,インスリンがKの細胞膜を介した体液分布の調節に重要な役割を演じていることはよく知られている.したがって本稿では,主にこの点について生理的・臨床的な面から詳述し,それ以外のこれらのホルモンの電解質バランスに及ぼす効果については,ごく簡単にふれるにとどめる.

甲状腺ホルモン

著者: 紫芝良昌

ページ範囲:P.714 - P.716

 甲状腺ホルモンは水電解質代謝の調節においてさまざまな作用点を持っており,甲状腺ホルモン欠乏において水貯留による低ナトリウム(Na)血症を起こしたり,甲状腺機能亢進症において低カリウム(K)血症性周期性四肢麻痺を起こしたりする.最終的にはこれらの異常がなぜ起こるかについて合理的な説明がなされなければならないのであるが,まずはじめに現在甲状腺ホルモンの作用の本態がどのように理解されているかを簡単にふりかえっておくことが必要であろう.

性ホルモン

著者: 福田祐幹

ページ範囲:P.718 - P.719

 性ホルモン(estrogen,progesterone,androgen)は直接腎尿細管に作用するか,または体蛋白の同化,異化作用の結果,水・電解質代謝に影響を及ぼすが,基本的な機序として以下に大別される.
 ①aldosterone作用
 ②抗aldosterone作用
 ③体蛋白異化作用
 ④glucocorticoid作用
 ⑤体蛋白同化作用
 これら各種作用のうちで,estrogenは①,progesteroneは②③,androgenは④⑤の作用を持ち,生体の水・電解質平衡に影響を及ぼす.

電解質異常の実際

高Na,低Na血症

著者: 野中達也 ,   清水倉一

ページ範囲:P.720 - P.723

血清浸透圧(Na濃度)と体液量
 血清ナトリウム(Na)濃度の異常は細胞外液のバランスの乱れを示唆する一徴候である.低Na血症や高Na血症を呈する疾患では,Na・水代謝系という2つの系の変動の総合的結果として細胞外液の浸透圧異常(Na濃度異常)や細胞外液量異常が現れるのである.大切なのは同じ低Na血症(または高Na血症)でありながら細胞外液量については増加・不変・減少の種々の場合があり,低(高)Na血症すなわち体内Na欠乏(過剰)とはいえない点にある.つまり,血清Na濃度自体は必ずしも体内総Na量を反映せず,体内総水分量との相対的増減を示す指標にすぎない.一般に血清Na濃度は次式に示すごとく,Nae,Ke,TBWの3者の相関で決まることが知られている1)
 血清Na濃度∝Nae+Ke/TBW
 Nae:体内交換性Na量,Ke:体内交換性K量,
 TBW:体水分量
 図にいくつかの疾患における体囚総Na量と総水分量の変動を,正常との比較において概念的,便宜的に示す(正しくは,前述のようにNae+KeとTBWを比較すべきである.たとえばNaeとTBWが正常でもKeが減少すれば低Na血症となりうる).体内総Na量と総水分量の大小関係が血清Na濃度に反映するが,各疾患によりそれらの絶対値が大幅に異なることが明らかであろう.体内Na量の増減を査定することは重要であり,それがそのまま鑑別診断や輸液方針につながる.

高K,低K血症

著者: 浅野泰 ,   寺尾統彦

ページ範囲:P.724 - P.725

 Kは細胞内液の主要陽イオンで,細胞外液にはわずかしかなく,この分布からみればNaとまったく対照的なイオンである.臨床的には細胞内Kを直接測定することは困難なため,通常血清Kを測定して情報を得るが,血清Kが正常域内にあっても生体にとってはKの過剰あるいは欠乏状態にある場合もある.したがって血清Kに変化をみたら,すでに生体内総K量に相当の変化が生じていると考えるべきである.

高Ca,低Ca血症

著者: 多久和陽 ,   松本俊夫 ,   尾形悦郎

ページ範囲:P.726 - P.730

 健常人の血清中には,およそ10mg/dlの濃度でカルシウム(Ca)が存在する.このうち約50%は蛋白と,約5%はリン酸,クエン酸などの陰イオンと結合しており,残りの45%がカルシウムイオン(Ca++)として存在する.血清中のCaのうち,神経・筋の興奮性,ホルモン作用の発現,分泌現象,酵素活性の調節など種々の生理機能の発現に密接に関連しているのはCa++の分画であり,血清Ca++濃度は恒常性維持の機構によって狭い範囲の厳密な調節をうけている.高Ca血症,低Ca血症は血清中の総Ca濃度の異常を呈する疾患であるが,その本態は恒常性維持機構の異常によって生ずるCa++濃度の変化にあり,血清Ca++濃度の上昇あるいは下降に基づく症状,生物作用が問題となる疾患である.本稿では血清Caの代謝調節の要点を述べ,主に高Ca血症,低Ca血症の成因.病態,診断などを中心に概説する.

高P,低P血症

著者: 小椋陽介

ページ範囲:P.732 - P.733

□リン代謝
 健常成人の体内リン(P)総量は500〜800g,その80〜90%が骨にヒドロオキシアパタイトとしてあり,9〜15%が骨格筋にある.骨格筋をはじめ軟部組織にあるPのほとんどが細胞の有機リン酸化合物であり,無機P(Pi)は少ない.細胞外液中のPは体内総量の1/1,000,600〜700mgである.血漿Pは酸不溶性(有機P,リン脂質)と酸溶性(有機リン酸エステルとPi)の分画に含まれるものに分けられる.すなわち血漿P約14mg/dlのうち9mg/dlは有機Pである.PiはH3PO4⇄H++H2PO4-⇄H++HPO42-⇄H++PO43-から由来している.Piは蛋白と結合し非限外濾過性分画が10〜15%,85〜90%が限外濾過性で,イオン(HPO42-43〜68%,H2PO4-10〜17%)が85%,複合体(CaHPO43%,MgHPO42%)が5%からなる.なおイオンはpH=6.8+log〔HPO42-]/〔HPO4-〕の関係にあって,pH 7.4ではHPO42-とH2PO4-の濃度比は4:1である.H3PO4,PO43-は無視しうるほど少ない.したがってこの濃度比の混合液は中性リン酸溶液といわれ,平均電価は1.8である.このほか,Piにはピロリン酸があるが,非常にわずかである.

高Mg,低Mg血症

著者: 吉田政彦 ,   大野丞二

ページ範囲:P.734 - P.735

 多くの疾患でマグネシウム(Mg)代謝異常がみられることが知られているが,Mg代謝に関して臨床医の持っている知識はごくわずかか,あるいは皆無に等しいといっても過言でない.近年,Mgと不整脈ないし虚血性心疾患との関連が注目され,報告がなされている.Mg自体の重要性が認識され,日常診療でルーチンに測定する血清1価および2価電解質と同時に,Mgも必ず検査することが強調されてきている.Mgはどの施設でも測定可能となっているが,Mg特有の臨床症状が乏しいことも関心が持たれない理由の1つである.

Cl,Anion gapの異常

著者: 前波輝彦 ,   石田尚志

ページ範囲:P.736 - P.738

□Clについて
 Clは成人男子で体重1kgにつき約33mEq含まれている.したがって,体重60kgの場合大体2,000mEq存在しているわけである.これらの70%が細胞外液中に分布しているが,その中の一部は結合組織,とくにコラーゲン線維と結合していることが明らかにされている.細胞内分布の中ではとくに赤血球に多いことが特徴的である.血清Cl値は報告によりかなりのバラツキがみられるが,大体95〜105mEq/lで,組織間液にはGibbs-Donnan効果により血清より少し余計にClが含まれている.一方,Clは消化液中に比較的多く含まれ,1日の消化液分泌を考えるとかなりの量が消化管に分泌されていることになる.C1の摂取量は大体Naと同じで,汗と便にごく一部が排泄されるだけで,ほとんどが尿に排泄されている.糸球体で濾過されたClの99%以上は尿細管で再吸収される.C1は陽イオンであるNaとともに細胞外液中に存在する一番多い陰イオンなので,再吸収の様相は一般にNaの再吸収と関連して説明されている.ClはNaとともに近位尿細管,ヘンレの上行脚,遠位ネフロンで再吸収されるが,ヘンレの上行脚の太い部分ではClが能動的に再吸収されることが最近明らかにされた.Clのネフロンにおける転送の様相について大筋はわかっているが,なお不明の点が残されている.
 Clの代謝あるいはその異常について次の諸点が特徴的である.

浮腫と脱水

著者: 水村泰治

ページ範囲:P.740 - P.741

 浮腫は組織間液の過剰状態であり,脱水は体液の喪失状態である.正常な状態では身体の水分の量は体重の約60%であり,その1/3が細胞外に,2/3が細胞内にある.細胞膜は水を自由に通過させるので,細胞内外の水分の均衡は浸透圧により保たれている.細胞外液は主に組織間液・血漿・リンパ液などであり,浮腫では血管壁を境にした体液の分布が問題となり,脱水では細胞内外の体液の分布が問題となる.

特発性浮腫

著者: 福田祐幹

ページ範囲:P.742 - P.743

 特発性浮腫とは,主として神経質な成人女性に多数の体液量調節因子のバランスが崩れ,発症する周期的な全身性浮腫で,成因が明らかな心脈管系,肝,腎,リンパ性,静脈性疾患,薬剤に起因する浮腫を除外したものをいう.しかし近い将来その主たる成因が解明されるものと思われる.

病態と電解質代謝

肝性昏睡,腹水

著者: 猿田享男

ページ範囲:P.744 - P.745

 肝硬変が進行し,肝性昏睡や著明な腹水を生じるようになると,種々なタイプの水・電解質障害,酸・塩基障害が生じてくる.これらの異常は,肝硬変に伴う循環動態の変化,肝細胞減少による代謝障害,食餌摂取の減少や嘔吐・下痢による栄養障害などに加え,二次性アルドステロン症や利尿剤の使用などの影響が関係している.

高血圧

著者: 藤田敏郎

ページ範囲:P.746 - P.747

 本態性高血圧症は遺伝的素因に各種の環境因子が加わり発症すると考えられている.この環境因子のうち最も重要なものは,食塩(Na)摂取量である.他方Naの血圧上昇作用に対して,同じ1価イオンのKには降圧作用があることが古くから知られている.そこで,Na・Kの電解質代謝が高血圧の発症と維持にどのように関与しているかについて述べる.

心筋・骨格筋の異常

著者: 石川兵衛 ,   籠島忠

ページ範囲:P.748 - P.749

□心筋・骨格筋の興奮・収縮と電解質
 電気的興奮 心筋と骨格筋は同じ横紋構造を有するが,筋の興奮・収縮に関与する細胞の微細構造や筋細胞膜の電解質コンダクタンスに差がある.心筋が興奮すると細胞膜のNa電流,Ca2+電流およびK電流によって活動電位を生じるが,そのパターンは特殊伝導系と作業筋とで異なり,自動能を有する心筋細胞では静止期にもCa2+・Na電流による緩徐脱分極が起こる.一方,骨格筋における細胞膜の興奮はNa+電流とK電流により,Ca2+は脱分極の際細胞内へ流入するが,その流入量は少なく生理的意義も不明である.
 興奮収縮連関 筋細胞膜の興奮がT-systemを通じて筋小胞体に伝わると,そこに蓄積されているCa2+が遊離し,それが筋小胞体に作用して自己再生的にCaの遊離を促進する.遊離したCa2+がトロポニンと結合すると,Mg2+とATPの存在下でアクチンとミオシンの滑走が起こり筋は収縮する.細胞膜の興奮が消退するとCa2+は再び筋小胞体に取り込まれ,筋は弛緩状態に復帰する.この筋収縮機構を制御するCa2+の動員は,骨格筋では筋小胞体からの遊離に依存するのに対し,心筋では筋小胞体内Ca2+の蓄積が少ないため細胞外Ca2+の取り込みを必要とする.したがって,心筋の収縮性は細胞外Ca濃度やCa拮抗薬の影響を受けることになる.

中枢神経障害

著者: 黒田満彦

ページ範囲:P.750 - P.751

 電解質異常による神経症状は,表に示すように多彩で,種々の程度のものが出現しうる.一方,中枢神経障害があると,水・電解質異常が起こりやすい.意識障害例や乳幼児の水・電解質異常は,後者に属することが少なくないが,意識しないと見落とされがちである.

薬剤による電解質異常

著者: 木野内喬

ページ範囲:P.752 - P.753

 薬物療法の発達とともに,薬物に起因する電解質異常を呈する症例が増している.電解質異常は,特殊な薬剤に限らず,ごく一般的な治療薬によっても惹起される.したがって,薬物療法に携わる臨床家は,電解質異常を起こしうる薬剤とその発生機序について熟知しておく必要がある.

電解質異常と治療法の相互関係

輸液

著者: 高橋文夫 ,   詫摩武英 ,   杉野信博

ページ範囲:P.754 - P.756

 電解質異常を輸液で治療する場合,注意すべき点がいくつかある.第1に血液生化学検査値は電解質濃度を表しているにすぎず,体内総量の増減を知るためには,病歴,臨床症状の把握(体液過剰か欠乏か)が不可欠であるということ.第2に欠乏量を補う場合,一気に全量を補充せず,1/2〜1/3ずつ臨床症状,臨床検査値をチェックしながら補正すること.第3に電解質異常は医原性のものがしばしばあり,現在の輸液,投薬を再度チェックする必要があること.さらに第4に輸液療法はあくまでも対症療法であって,原疾患の検索も忘れてはならないということ,である.図は,意識障害と低Na血症のため緊急入院した症例で,連日生理食塩液を輸液し意識は回復したが,輸液のみではけっして血清Naは正常化せず,結局hydrocortisoneを投与してはじめて血清Naが正常化した症例(診断:ACTH単独欠損症)である1)
 本稿では誌数の関係上,最も多くみられるNa,Kの異常を主として述べる.

利尿薬

著者: 折田義正

ページ範囲:P.758 - P.759

 利尿薬とは"尿量を増加させる薬物"と定義されている.これは生体の体液の平衡をマイナスに傾ける作用のあることを示している.このことは,利尿薬が電解質異常の治療法において"両刃の剣"であることを意味する.すなわち,利尿薬は電解質異常の治療薬であるとともに,電解質異常をひき起こすもっとも可能性のある薬物であるといえる.
 利尿薬を使用するにあたっては,利尿薬のもつこの性質を十分念頭において,各利尿薬の特性,薬動力学をしらべておく必要がある.

透析療法

著者: 下条文武 ,   荒川正昭

ページ範囲:P.760 - P.762

 急性および慢性腎不全を問わず,透析治療の対象患者では,細胞内・外液のhomeostasisは著しく障害されている.透析療法の目的は,体内に蓄積する窒素代謝産物の除去と同時に,水・電解質・酸塩基平衡の異常を是正することにある.現在の透析治療は血漿という1つのcompartmentを比較的短時間のうちに浄化するものであり,その変化はpulsatileである.体液全体のhomeostasisを持続的に補正するという理想には程遠い感があるが,血液生化学所見を正常化するという目的には劇的な効果がある.

栄養と電解質

著者: 出浦照國

ページ範囲:P.764 - P.765

□電解質の栄養学的意義
 電解質代謝異常はもちろん,腎疾患,高血圧性疾患,浮腫性疾患などの治療には輸液療法,利尿薬・イオン交換樹脂などの薬物療法,透析療法などが行われる.しかしながら,これらの治療に十分な効果や効率のよい効果を期待するには栄養学的配慮(食事療法)が不可欠である1).ときには食事療法のみでも十分な効果を得ることはかなり経験される.また,こういった疾患や病的状態の予防,進展増悪の防止あるいは阻止に電解質を配慮した食事療法はきわめて大きな意義を有する.日常臨床上とくに重要なのはNa,K,P,Caである.そのほかにMgも注目されており,FeやCuその他のtrace elementsについてもその栄養学的意義が頻繁に論じられるようになっている.本稿ではこのうちNa,K,P,Caについて,腎・高血圧性疾患を中心に述べる.

鼎談

臨床における水と電解質

著者: 加藤暎一 ,   丸茂文昭 ,   越川昭三

ページ範囲:P.766 - P.779

低ナトリウム(Na)血症/低カリウム(K)血症/カルシウム(Ca)代謝/微量元素の役割/電解質に対するadaptation/低リン(P)血症/マグネシウム(Mg)代謝/anion gapの評価/薬,減塩調味料による電解質異常/高血圧とNa/K比/電解質調節因子としてのプロスタグランディン

Current topic がん免疫振興財団「全人的医療に関するシンポジウム」から

I.全人的医療をめざして—末期医療の観点から

著者: 平山正実

ページ範囲:P.822 - P.828

 これまで日本の医学や医療は,身体を侵襲する病原菌をみつけ出し,それを死滅させるか病巣を外科的方法によって除去することにエネルギーを注いできた.そのために開発された医用器機や薬物,診断方法や手術手技などの発達は目をみはるものがある.このような技術の発展によって日本人の平均年齢は延び,近代医学の恩恵に浴する人の数は増加した.
 一方,こうした科学的な医療技術をもってしても治療することのできないさまざまな慢性疾患患者や難病患者,老人病患者,がん患者などが最近クローズ・アップされつつある.とくにがんが日本人の死亡率の第一位を占めるようになってからは,いわゆる末期患者の取り扱いをめぐって多くの議論がなされてきた.本論文のなかではとくにこうした末期患者について全人的医療の立場から考えてみることにしたい.

II.末期癌患者の疼痛対策—モルヒネの投与法と治療指針としての心理テストの応用

著者: 水口公信

ページ範囲:P.829 - P.833

 医学のすさまじい進歩は平均寿命の延長と高齢者社会に大きな貢献をもたらしている.わが国においては毎年16万人以上のひとの生命ががんによって失われ,手の施しようのない末期がん患者は不安や苦痛に直面しながら,最後の死を迎えるわけである.今回は全人的医療のなかで痛みをもつ末期がん患者にどのようにして痛みを除くべきか,更に末期がん患者の心理的側面をとりあげてみたい.
 Leshan1)は激しい痛みの宇宙について次のようにのべている.「悪夢はひとに恐怖の感情をもたらし,外界の支配を受け,自分の意志によって制御できない.いつ始まり,終わるかを予測できないものである.痛みも同様であり,つらい感情,いつ起こるかわからない,しかも自分では制御できない原始感覚である.激しい痛みは悪夢の世界に住み,覚醒している状態を指す」とのべている.ひとは渇けば水により癒すことができるが,痛みを自分で適切に表現するには叫ぶしか方法はない.トルストイは「イワン・イリッチ」の小説のなかで,がんの痛みに打ちのめされていても,自分の生きる意味をもつときには痛みに耐え,自制し,人間の尊厳を保つことができる.いったん痛みが生きる意味をもたない存在であることに気付くと,そのひとは叫びはじめ,死ぬまで痛みを叫び続けるしかなかったと書いている.

カラーグラフ 臨床医のための甲状腺生検

未分化癌の細胞診所見(1)—巨細胞癌

著者: 藤本吉秀 ,   小原孝男 ,   平山章

ページ範囲:P.784 - P.785

 甲状腺未分化癌は全甲状腺癌の約3%を占めるにすぎないが,急激に進行して予後が悪く,治療の最も難しいやっかいな疾患である.その病態は,穏やかな増殖傾向をもち予後の比較的よい分化癌とは著しく異なる.
 未分化癌は60歳以上の高齢者に多くみられ,男女比が1:2程度で,分化癌ほどの性差を示さない.局所所見では,急速に増大した径5cm以上の甲状腺腫瘤が大半を占め,腫瘤は隣接臓器に浸潤して可動性を欠くものが多い.患者は,頸部の疼痛,嗄声,呼吸困難,嚥下障害など,周囲組織への浸潤圧迫による症状を強く訴える.また,局所の圧痛,熱感,発赤を伴い,食思不振,全身倦怠感,発熱などの全身的反応を起こし,貧血,白血球増多,血沈亢進を示すことが多い.

グラフ 臨床医のための電顕写真 血液・1

急性骨髄性白血病

著者: 小川哲平

ページ範囲:P.794 - P.797

 急性白血病の分類は,French-American-Britisch Cooperative groupにより,いわゆるFAB分類が提唱され,広く用いられるようになってきた.急性骨髄性白血病は,このFAB分類ではM1,M2の2型に分けられている.M1はmyeloblastic leukemia without maturationと定義され,芽球は顆粒がないか,あるいは数個の顆粒,アウエル小体を有することがある.ペルオキシダーゼ反応は,芽球の3%以上に陽性である.M2はmyeloblastic leukemia with maturationとされ,前骨髄球を越えて成熟するとされている.
 急性骨髄性白血病の電顕所見は,骨髄芽球および前骨髄球で占められる白血病細胞がみられる.核は類円形またはゆるやかな弯入を示すことが多く,時に深い切れ込みを示す.核質はほぼ均質で,核縁のクロマチンの濃縮はなく,明瞭な核小体が認められる.細胞の辺縁は比較的に平滑であり,細胞質には豊富なポリゾームが存在する.ミトコンドリア,粗面小胞体,ゴルジ装置の発達は,症例や細胞によりかなりの差異がみられる.

肺癌を疑うX線像 症例編・3

無気肺型

著者: 西脇裕 ,   西山祥行 ,   北谷知己 ,   松山智治

ページ範囲:P.800 - P.806

 症例5 65歳,男性.喫煙歴:50本×47年間.
 1カ月前より,夕刻になると,37゜〜38℃台の発熱を認めるようになる.発熱が1週間続いたため,某病院にて受診.胸部X線像にて,"肺炎"と診断され,入院となる.抗生物質の投与にて下熱するも,異常影の消褪をみないため,当院に紹介される.

ポジトロンCT

脳腫瘍の診断への応用

著者: 宍戸文男 ,   舘野之男 ,   山崎統四郎

ページ範囲:P.807 - P.809

 筆者らは,ポジトロンCT法による脳腫瘍の診断への応用の可能性について検討を進めている.当初13N-アンモニア(13NH3)と11C-一酸化炭素(11CO)の2つのトレーサを用いて検討を開始したが,最近ではこれらに加え,18F-フロロデオキシグルコース(18FDG),15O-二酸化炭素(C15O2),15O-酸素(15O2)を用いて,断層イメージングを行っている.ここでは臨床例の一部を紹介したい.

画像からみた鑑別診断(鼎談)

膵疾患—慢性膵炎

著者: 銭谷幹男 ,   多田信平 ,   川上憲司

ページ範囲:P.810 - P.819

症例
 患者 H. 0. 53歳,男性,航空機整備士.
 主訴 心窩部痛.

誌上シンポジウム 医学教育を考える—より優れた臨床医の教育のために

日米の卒前教育の違い

著者: 福原俊一

ページ範囲:P.844 - P.848

 日米の卒前教育の違いというテーマは,米国での卒前教育の経験がない私の任ではないかもしれない.ただ,現在米国で研修教育の中にいて,卒前教育の半分以上をしめる臨床教育が,研修制度とほとんど表裏一体の関係にあるということを感じている者としての立場からなら書けるかもしれないと思い,ペンをとった次第である.
 書くにあたり,私の知っている2〜3の医学生をSushi-Barなどで「買収」して取材したり,仲間のレジデントに話をきいたりして参考としたことをつけ加えておく.

講座 図解病態のしくみ 神経・筋疾患・5

不随意運動,Parkinson病

著者: 柳沢信夫

ページ範囲:P.851 - P.857

不随意運動
 不随意運動は,意志によらずにあらわれる運動である.しかし反射やよく訓練されたきまった形の定常運動(stereotyped movement)や連合運動においても運動発現に際して意志がはたらくとはいえないが,これらは臨床の立場では不随意運動とはよばない.すなわち不随意運動は運動神経系の障害によってあらわれる異常な,目的に沿わない運動という意味をもつ(図1).
 このような不随意運動は,脳基底核の障害による奇妙な運動の諸型すなわち舞踏病(chorea),バリスム(ballism),アテトーゼ(athetosis),ジストニー(dystonia),と振戦,ミオクローヌスが主なものである.これらの不随意運動のかたちをきめるのは罹患筋の不随意筋収縮であり,それは筋電図として記録され,それぞれに特徴的な所見を示す(図2).

境界領域 転科のタイミング

無症状胆石

著者: 中山和道 ,   友田信之

ページ範囲:P.834 - P.837

 胆石症は日常の診療においてしばしば遭遇する疾患である.本症の手術適応については古くから論議されてきたが,胆嚢穿孔,壊疽性胆嚢炎,胆石による閉塞性黄疸,胆嚢蓄膿症などの合併症を有する胆石症に関しては,絶対的手術適応であることに異論はない.しかしながら,症状のない胆石症,いわゆるsilent stoneの手術適応については論争の多いところであり,現在でも一定の見解はみられていない.
 最近における画像診断法の進歩,とりわけ超音波断層像の著しい普及により,人間ドックや集団検診,あるいは他疾患にて入院した患者の検査時に,スクリーニング検査として頻用されるようになり,無症状胆石が発見される機会も多くなってきた.無症状胆石の取り扱いについては,"手術療法か経過観察か",あるいは"経口胆石溶解療法か",日常の診療においてしばしば選択をせまられる問題の一つである.

連載 演習

目でみるトレーニング 71

ページ範囲:P.787 - P.793

CPC

SLEの経過中に併発した肺病変を経気管支肺生検により診断した45歳の女性

著者: 関保雄 ,   高林克日己 ,   安達元郎 ,   末石真 ,   小池隆夫 ,   栗山喬之 ,   沢田勤也 ,   柳沢孝夫 ,   渡辺一功 ,   羅智靖 ,   大谷彰 ,   奥田邦雄 ,   小方信二 ,   登政和 ,   斉藤陽久 ,   秋草文四郎 ,   吉田象二

ページ範囲:P.864 - P.876

症例 45歳 女性 酪農業
第1回入院 昭和57年5月31日〜57年7月26日
第2回入院 昭和57年9月26日〜57年10月19日

診療基本手技

胃洗浄

著者: 笠井健司 ,   西崎統

ページ範囲:P.860 - P.861

 胃洗浄は従来,経口的な種々の薬物中毒に対して救急手技の決め手としてきわめて重要な位置を占めていた.しかし,最近では薬物中毒も年々減少の傾向を示している.その原因として,危険度の高い薬物の種類が少なくなってきたこと,管理がゆきとどいてきたこと,また救急の手がかりとしてICU的管理や透析療法が進歩してきたことなどがあげられる.しかし,最近は胃洗浄は救急手技のみでなく幽門狭窄の際の検査の前処置として,あるいは術前処置としても用いられ,いろいろな目的に応用されている.したがって,研修中には是非知っておかなければならないベッドサイドの基本手技といえる.

Via Air Mail アイオワ大学麻酔科における研修生活・2

実践的医学教育,そしてアメリカの医療の孕む問題としての一例

著者: 松尾成吾

ページ範囲:P.840 - P.843

 久し振りに,海と戯れることができたクリスマス休暇も終わり,また,生活は元に戻ってしまった.友人,妻と連れ立って食べたサンフランシスコでの蟹,そして寿司の味も忘れられない.サンフランシスコまで行くとはっきりと東洋の香りがする.そして思うことはアメリカの「空間」についてです.広大で多様な空間の国一口にアメリカと言っても,東海岸,中西部,ロッキー山脈,西海岸,南部……と,さまざまな「空間」が続いていて,さらにアラスカ,ハワイとあるので,非常に大きなものとなっています.以前に車で(アイオワから)西海岸に行ったときは,途方に暮れる思いがしたものです.そして帰りに寄ったグランド・キャニオンをとことこと降りて行って展開してきた広大な地形の変化には,あっという思いでした. *都市を比べれば,日本のそれと似ているところがあるのかも知れないけれども,このアメリカという国には,魅力的な広大な「空間」とそして多様性があるのは確かなことです.

天地人

♫3年目の本気—ファーブルの昆虫記

著者:

ページ範囲:P.839 - P.839

 医者となって3年,衣食住は自前で充足できる位のお金は入るようになったが,暇は随分となくなってしまった.たまに暇ができると未だ我がステータス・シンボルのオンボロ愛車(49年型チェリー)にとび乗って,友人の口聞きで見も知らぬ佗しい当直室での仮寝に向って国道を走っている自分をよく見出したものだ.最初の一年目は,こうした旅芸人風生活をこなせるという小気味の良さにかえってあらゆる活動度がグングン上昇して,これが本当に私なの—と自己改革(悪?)の白昼夢に酔うことになる.しかし—である.3年目ともなると……♫3年目の浮気は大目にみても,こうした"金はあっても暇がない"状態に,どこか嵌められたかなと思いつつ,一度出来てしまったlife styleを変えられないということにもなりかねない.おまけに,看護婦詰所から実験室へと比重が移ってくると事情は一層複雑になる.
 否が応でも時代感覚に敏なる医師としては,一芸に徹することは何だか不安である.かくして,創造性のないところを要領でこなして多角的に力を得ようとして何だか玉虫色になってしまう.玉虫といえば,私は男の人の中の玉虫色的性格に興趣を感じたことがあったっけ.何にせよ,そう簡単に判っては,つまらないのである.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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