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文献詳細

雑誌文献

medicina20巻5号

1983年05月発行

文献概要

今月の主題 水と電解質 調節因子とその異常

PTH,ビタミンD,カルシトニン

著者: 松本俊夫1 尾形悦郎1

所属機関: 1東京大学医学部・第4内科

ページ範囲:P.708 - P.711

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 体内のCaバランスは,腸管からの吸収,骨における出入り,腎からの排泄,の3者間の動的な平衡関係により維持されている.この平衡関係を調節することによりCa代謝をコントロールしているのが,PTH,カルシトニン(CT),ビタミンDといったCa調節ホルモンである.これらCa調節ホルモンの分泌は,体内Caバランスを反映するいくつかの因子により調節されている.このうち最も重要な調節因子は,血中Ca値の約50%を占めるイオン化Ca(Ca2+)レベルである.すなわち血中Ca2+濃度の変化は,ただちにPTH,CT分泌の変化をもたらし,さらにこれらを介したビタミンD活性化反応の変化による活性型ビタミンD生成の調節により,Caバランスの回復がはかられることになる.
 このようなPTH,ビタミンDおよびCTによるCa代謝調節機構を理解するには,これらCa調節ホルモン個々の分泌調節および作用を理解する必要がある.そこで本稿では,まずPTH,活性型ビタミンD,CTの分泌調節機構および作用を概説した後,これらの異常に基づく疾患およびその病態の概略を述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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