文献詳細
文献概要
今月の主題 水と電解質 電解質異常と治療法の相互関係
栄養と電解質
著者: 出浦照國1
所属機関: 1昭和大学藤が丘病院・内科
ページ範囲:P.764 - P.765
文献購入ページに移動電解質代謝異常はもちろん,腎疾患,高血圧性疾患,浮腫性疾患などの治療には輸液療法,利尿薬・イオン交換樹脂などの薬物療法,透析療法などが行われる.しかしながら,これらの治療に十分な効果や効率のよい効果を期待するには栄養学的配慮(食事療法)が不可欠である1).ときには食事療法のみでも十分な効果を得ることはかなり経験される.また,こういった疾患や病的状態の予防,進展増悪の防止あるいは阻止に電解質を配慮した食事療法はきわめて大きな意義を有する.日常臨床上とくに重要なのはNa,K,P,Caである.そのほかにMgも注目されており,FeやCuその他のtrace elementsについてもその栄養学的意義が頻繁に論じられるようになっている.本稿ではこのうちNa,K,P,Caについて,腎・高血圧性疾患を中心に述べる.
掲載誌情報