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Current topic がん免疫振興財団「全人的医療に関するシンポジウム」から
I.全人的医療をめざして—末期医療の観点から
著者: 平山正実1
所属機関: 1自治医科大学・医療人間論・精神医学
ページ範囲:P.822 - P.828
文献購入ページに移動 これまで日本の医学や医療は,身体を侵襲する病原菌をみつけ出し,それを死滅させるか病巣を外科的方法によって除去することにエネルギーを注いできた.そのために開発された医用器機や薬物,診断方法や手術手技などの発達は目をみはるものがある.このような技術の発展によって日本人の平均年齢は延び,近代医学の恩恵に浴する人の数は増加した.
一方,こうした科学的な医療技術をもってしても治療することのできないさまざまな慢性疾患患者や難病患者,老人病患者,がん患者などが最近クローズ・アップされつつある.とくにがんが日本人の死亡率の第一位を占めるようになってからは,いわゆる末期患者の取り扱いをめぐって多くの議論がなされてきた.本論文のなかではとくにこうした末期患者について全人的医療の立場から考えてみることにしたい.
一方,こうした科学的な医療技術をもってしても治療することのできないさまざまな慢性疾患患者や難病患者,老人病患者,がん患者などが最近クローズ・アップされつつある.とくにがんが日本人の死亡率の第一位を占めるようになってからは,いわゆる末期患者の取り扱いをめぐって多くの議論がなされてきた.本論文のなかではとくにこうした末期患者について全人的医療の立場から考えてみることにしたい.
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