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文献詳細

雑誌文献

medicina20巻6号

1983年06月発行

文献概要

今月の主題 内科医に必要な救急治療 救急治療の実際

脳卒中

著者: 荒木五郎1

所属機関: 1脳血管研究所美原記念病院

ページ範囲:P.934 - P.936

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 脳卒中救急処置で最も大切なことは,呼吸の管理といえよう.すなわち気道を確保することによって救命しうる場合が少なからずあることを銘記しなければならない.しかし救急処置を行う前に,患者の意識状態とvital signを把握することも重要なことである.意識障害の診かたについては別に詳述されているので,vital signから検討することとしたい.
 vital signでは呼吸の状態,血圧,脈拍,体温をチェックする.舌根沈下によって気道がなかば閉塞され,呼吸が浅くなっているか,あるいは喘ぐように苦しそうになっているときは,ただちに気道確保の手段を講ずる.呼吸型についてはPlumは脳ヘルニアの進展に伴うCheyne-Stokes呼吸,中枢神経性過呼吸,無呼吸性呼吸,失調性呼吸に注目している.Cheyne-Stokes呼吸は予後は必ずしも不良ではないが,中枢神経性過呼吸以下は予後は不良である.またvital signのほかに眼球位置・運動異常,瞳孔不同を観察することにより,病型,予後を鑑別することも可能である(図).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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