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文献詳細

雑誌文献

medicina20巻7号

1983年07月発行

文献概要

今月の主題 不整脈のトピックス 電気生理学的検査

心室性頻拍の誘発

著者: 笠貫宏1

所属機関: 1東京女子医科大学・日本心臓血圧研究所・内科

ページ範囲:P.1093 - P.1095

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 心室性頻拍症(以下VT)は血行動態の増悪,アダムス・ストークス発作および心室細動をひき起こし,致死的となりうる.近年,徐脈性不整脈や上室性頻拍症の診断・治療は著しく進歩したが,VTに関しては,心腔内電位図と心臓ペーシングの電気生理学的検査によるVTの機序解明,新しい強力な抗不整脈薬の開発,ペースメーカー療法および手術療法の試みなど研究の緒についたところと言っても過言ではない.
 とくに最近,心臓ペーシングによってVTを誘発し,停止させる方法が注目されている.それによってVTの機序解明が可能となり,さらに抗不整脈薬の積極的かつ客観的な薬効評価が可能となった1〜5).しかし本法が人為的に重症不整脈を誘発させるという観点から,異論も少なくなく,またその有用性と限界は必ずしも確立されていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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