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天地人
年齢今昔
著者: 用
所属機関:
ページ範囲:P.1211 - P.1211
文献購入ページに移動老人問題を背景とした小説で「恍惚の人」というのが話題になっていたことがあったが読んでいない.私にとっては深沢七郎の「楢山節考」が強烈な印象を与えた作品として記憶に残っている.これは棄老伝説を題材としているが,じめじめせず,深沢七郎独自の不思議な雰囲気が語られる親棄の話である.1956年の第1回中央公論新人賞の当選作として世に出た.点の辛い批評家としても知られた小説家の正宗白鳥氏がこの楢山節考を評して「人生永遠の書の一つ」とまで言って激賞したという.
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