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文献詳細

雑誌文献

medicina20巻8号

1983年08月発行

今月の主題 臨床医のための神経内科学

検査でどこまでわかるか

ベッドサイドの神経学的検査

著者: 本多虔夫1

所属機関: 1横浜市立市民病院・神経科

ページ範囲:P.1258 - P.1265

文献概要

 神経系はその大部分が身体の深部に位置しているので必ずしも視診,触診には向いていないが,機能が各部分により異なるので,筋力・反射・知覚などその機能を調べれば,ベッドサイドの診察でも病巣の位置,広がりを明らかにすることができ,またそれから病巣の性状などもかなり正確に把握することができる.またくり返し診察することにより疾患の推移も知ることができる.しかし診察には被検者の協力が必要であり,意識や知能が障害されている者や乳幼児では診察から得られる情報も限定されざるをえず,また病巣が大脳のsilent areaに生じたり,あるいは病巣の機能が正常組織によって代償されるような場合にも,その病巣の存在が診察で見逃されることがある.
 以下にベッドサイドの神経学的検査のやり方を述べるが,神経系は頭から足の先までおよんでいるので,検査は系統だって行われることが必要であり,各検者は自分なりに順序を決めておいて,それに従ってすすめていくことがのぞましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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