icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina20巻8号

1983年08月発行

今月の主題 臨床医のための神経内科学

治療の現状

重症筋無力症

著者: 西谷裕1

所属機関: 1国立療養所宇多野病院

ページ範囲:P.1312 - P.1313

文献概要

 重症筋無力症(myasthenia gravis,以下MG)の治療の歴史をふり返ると,新しい治療の試みが新しい学説を生み出し,次の病因・病態の研究の進展をうながしている点で興味がある.
 すなわち,1934年のフィゾスチグミンに始まるいわゆる抗コリン・エステラーゼ剤による薬理学的治療法の導入は,本症の病態が液性物質による神経筋接合部の興奮伝達障害にあることを証明することになった.また,本症の10〜20%に胸腺腫を合併することから経験的に行われるようになった胸腺摘出術の成績は,1960年Simpson1)によって,ヒト胸腺の自己免疫における重要な役割を予言させることになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら