文献詳細
グラフ NMR-CT
文献概要
NMR-CTではX線CTと異なり,骨のイメージが陰性像となることと,軟部組織間のコントラストが強くつくことなどによって,頭部,とくに脳の形態や脳実質の病変,あるいはX線CTで骨のアーティファクトの生じる後頭蓋窩の病変検索に有用である.
頭部は頭部専用のRFコイルを製作することによって,脳の範囲に有効視野をしぼることが可能で,S/N比と分解能を向上させることができる.さらに呼吸などの動きで生じるアーティファクトによる画質劣下が少ないために,比較的容易に良質な画像が得られる部分である.脳に生じる病変は,大抵の場合神経学的な検査法による局在部位の推定と,X線CTによる形態的変化によって診断されることが多く,脳のように直視することのできない臓器については非侵襲的な検査法が望まれる.X線CTはその意味で画期的な手法であったが,骨によるアーティファクトや脳の軟部組織のコントラスト分解能の点で,NMR-CTでは水素の緩和時間の情報を含んだ画像が得られ,軟部組織の微妙な変化を捕えるのに非常に鋭敏で,X線CTに優る手法であると考えられる.
頭部は頭部専用のRFコイルを製作することによって,脳の範囲に有効視野をしぼることが可能で,S/N比と分解能を向上させることができる.さらに呼吸などの動きで生じるアーティファクトによる画質劣下が少ないために,比較的容易に良質な画像が得られる部分である.脳に生じる病変は,大抵の場合神経学的な検査法による局在部位の推定と,X線CTによる形態的変化によって診断されることが多く,脳のように直視することのできない臓器については非侵襲的な検査法が望まれる.X線CTはその意味で画期的な手法であったが,骨によるアーティファクトや脳の軟部組織のコントラスト分解能の点で,NMR-CTでは水素の緩和時間の情報を含んだ画像が得られ,軟部組織の微妙な変化を捕えるのに非常に鋭敏で,X線CTに優る手法であると考えられる.
掲載誌情報