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天地人
卒業年次を止揚しよう
著者: 竹
所属機関:
ページ範囲:P.1387 - P.1387
文献購入ページに移動 私という人間は,もともと甘いせいもあるが,よほど「書くこと」が苦にならない,あるいは好きなのかもしれないと,自分でなぐさめている.本の序文というむつかしい文章も,ずいぶんと,頭をひねって書いた経験をもっているが,この「天地人」という随想は,執筆をひきうけたものの,あとで悔いた.テーマがあたえられない短文をコナすことが,たいへんむつかしいことは,骨身にしみているはずなのにと思う.
いま,この短文は,東京にむかうジェットのなかで書いている.このところ,病院の管理職で,ペンを握ることだけに専念できるという,臨床研究者にとって最大の喜び,楽しみをうばわれてしまっている.毎日,多くの人と会って,ハンコを押すことで,時間が失われてゆく.部厚い本を,片っぱしから読み通した若い時代を,もう一度取り返したい.
いま,この短文は,東京にむかうジェットのなかで書いている.このところ,病院の管理職で,ペンを握ることだけに専念できるという,臨床研究者にとって最大の喜び,楽しみをうばわれてしまっている.毎日,多くの人と会って,ハンコを押すことで,時間が失われてゆく.部厚い本を,片っぱしから読み通した若い時代を,もう一度取り返したい.
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