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文献詳細

雑誌文献

medicina20巻9号

1983年09月発行

文献概要

今月の主題 肝硬変と肝癌 どのようなとき癌化を考えるか

生化学的検査

著者: 遠藤康夫1

所属機関: 1東京大学医学部・第1内科

ページ範囲:P.1464 - P.1466

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 肝硬変が肝細胞癌の前癌状態であるか否かに関しては議論があるが,少なくとも日本においては肝硬変は肝細胞癌と密接な関係があり,肝細胞癌発生の母地として以前から注目されてきているのは事実である.両者の関係を考えてみた場合,臨床的には肝細胞癌のハイリスク群として肝硬変があげられるのは当然である.実際に肝硬変患者の予後をみた場合,20〜30%の症例に肝細胞癌の発生がみられている.どのような生化学的検査の異常が現われた場合肝細胞癌を疑うかは,常に臨床家として心をくだいている問題点であるが,実際に切除できるような早期の肝細胞癌を発見することは必ずしも容易なことではない.定期的に細心の注意をもつて治療にあたっていても,発見されたときにはかなり大きな腫瘍となっていることが少なくない.ここでは,肝細胞癌の発生を示唆すると考えられるいくつかの点について述べることとする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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