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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻1号

1984年01月発行

今月の主題 新しい栄養療法

各種疾患における栄養療法

短腸症候群の栄養療法

著者: 松枝啓1

所属機関: 1国立病院医療センター・消化器内科

ページ範囲:P.58 - P.61

文献概要

 短腸症候群の栄養療法としては,2段階の治療法が考慮されるべきである.すなわち,広範な小腸切除の直後で大量の下痢が発生する急性期における栄養療法と,残存小腸がadaptationを起こして下痢が改善し,社会復帰を考える安定期における栄養療法との2段階の治療である.
 この急性期における栄養療法を可能にしたのは,Total Parenteral Nutrition(TPN)の開発であり,またTPNを家庭で施行するHome-Hyperalimentationの技法が開発されて以来,安定期における患者の栄養状態の維持や社会復帰も可能になってきた.しかし,TPNによる治療法には,実用性,安全性,そして経済性において多くの問題が存在し,これらが短腸症候群の患者の治療や社会復帰をより困難なものにしてきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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