文献詳細
文献概要
今月の主題 新しい栄養療法 各種疾患における栄養療法
小児疾患の栄養療法
著者: 松田隆1 白木和夫1
所属機関: 1鳥取大学医学部・小児科
ページ範囲:P.76 - P.78
文献購入ページに移動小児は,大人をそのまま小さくしたものではなく,その体液バランスの特徴として,①体重当たりの体液量が成人の55%に比して多く,乳幼児では75〜60%である.②乳幼児の水分必要量は,成人の約3倍の150〜100ml/kg/dayである.③嘔吐,下痢,発熱などによって,容易に体液バランスを崩し,腎の未熟性も加わって,水電解質代謝異常,酸塩基平衡の障害をきたしやすい.④一度脱水が起これば,体力の消耗は著しく,心・腎・肝などの機能障害,意識障害をきたし,ショック状態になりやすい,などがあげられる.したがって,病初期には輸液療法から始められることが多く,ひき続いて,食事療法,種々の治療乳,elemental diet,経静脈栄養(高カロリー輸液)などが行われてきている.
掲載誌情報