medicina21巻10号

1984年10月発行

今月の主題 リンパ系疾患へのアプローチ リンパ球の解剖

T-cell Subpopulations

著者： 関秀俊¹ 長沖武¹

所属機関： ¹金沢大学医学部・小児科

ページ範囲：P.1728 - P.1729

　ヒトのT細胞は，従来よりヒツジ赤血球とロゼット形成することが知られており，またIgG-Fcレセプター陽性細胞とIgM-Fcレセプター陽性細胞に大別され，それぞれサプレッサーT細胞とヘルパーT細胞とされていた．しかし，最近開発されたモノクローナル抗体（MoAb）の利用により，ヒトT細胞サブセットの抗原構成がより明らかとなり，さらにT細胞分化や機能の解析も進歩した．
　現在最も完備したMoAbとしてOKTあるいはLeuシリーズの抗原系が知られており，本稿でもそれらを中心に述べる．