文献詳細
今月の主題 リンパ系疾患へのアプローチ
リンパ系疾患の診断
文献概要
免疫機能を担っている細胞群は,免疫担当細胞と呼ばれている.免疫機能は,一般に体液性免疫と細胞性免疫に大別され,前者はB細胞の,後者はT細胞の働きに基づいている.しかし実際,生体内では複雑な相互作用が行われており,効果発現のためには補体,好中球,細網内皮系の協力を必要としている.したがって,免疫機能検査に当たっては,T細胞やB細胞のみではなく,補体や他の白血球機能についても検査を行う必要がある.現在一般に行われている免疫学的検査を表に示したが,近年免疫学の進歩につれてますます多様化している.これらの検査を無秩序に行うことは慎むべきで,まず病歴を十分検討し,簡易な検査でスクリーニングを行い異常を確認した後,より特殊な検査へと進むべきである.
掲載誌情報