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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻11号

1984年11月発行

文献概要

今月の主題 脳血管障害のトピックス 非定型的脳血管障害

Neoplastic angioendotheliosis

著者: 萬年徹1

所属機関: 1東京大学医学部・神経内科

ページ範囲:P.1954 - P.1956

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Neoplastic angioendotheliosisとは
 Neoplastic angioendotheliosisとは,小血管の管腔が異常細胞によって満たされて栓塞を起こし,主として皮膚,中枢神経系に症状を現わす疾患である.1959年,Wienの皮膚科医PflegerとTappeiner1)は,発熱と体重減少を伴い,brown-redからlivid-redの色調を呈する大小さまざまな皮疹のあった31歳の女性の症例の臨床経過と特異な皮膚生検所見を発表した.
 これによると,coriumとsubcutisに拡張した毛細血管がコイル状の形態をとって増殖し,しかもその管腔は多数の異常な大形単核細胞によって満たされていた.彼らはこの異常細胞の組織学的特徴を検討した結果,これらは小血管の内皮細胞に由来したものであり,内皮細胞が悪性化して増殖したものであろうと考え,systemisierten Endotheliomatose(Reticuloendotheliose?)と呼んだ.この報告以後皮膚科領域から臨床症状,皮膚生検像が一致する症例が次々と報告され成書2)にも記載されるようになったとはいえ,その数はいまだ少なく,皮膚科領域でも稀な疾患のようである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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