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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻11号

1984年11月発行

文献概要

講座 Oncology・11

Oncological Emergencies(2)—癌による代謝的救急疾患

著者: 北原光夫12

所属機関: 1東京都済生会中央病院・内科 2慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.2037 - P.2040

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高カルシウム血症
 悪性腫瘍をもっている患者にとって,高カルシウム血症は全身状態をさらに悪化させるものであり,時には急速に死に至るほどである.悪性腫瘍では,高カルシウム血症は比較的よくみられる合併症であり,また,種々の報告によれば,入院中の患者にみられる高カルシウム血症の原因としては,悪性腫瘍が最も多いといわれる(表1).高カルシウム血症の最もよくみられる腫瘍は,肺の扁平上皮癌,乳癌,頭・頸・食道癌,多発性骨髄腫,腎臓癌(hypernephroma)であるといわれ,肺の小細胞癌や未分化癌には,高カルシウム血症はほとんど稀である.大腸癌や子宮癌でも,血中のカルシウムは一般に上昇しない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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