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臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集 Ⅰ.尿検査
10.尿ビリルビン
著者: 林康之1
所属機関: 1順天堂大学医学部・臨床病理学
ページ範囲:P.2100 - P.2101
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尿中ビリルビン陽性をきたしうる疾患の主なものを表に示した.血中直接ビリルビンの増加する疾患がほとんどである.尿ビリルビン陽性を示す疾患は原因のいかんを問わず血中ビリルビン増加をきたすと考えてよく,肝・胆道に病変のない疾患ではみられない.尿定性検査のうちでは疾患群特異性の最も高い検査である.ただ,閉塞性肝・胆道疾患のみでなく,実質障害においても程度の差はあるが陽性となり,診断的特異性は低い.
たとえば,間接ビリルビンの血中増加を主とする疾患では肝・胆道疾患が疑われ,黄疸が認められても尿ビリルビンは陰性である.溶血性黄疸,新生児黄疸,Gilbert症候群,Crigler-Najjar症候群,成人の軽症先天性非溶血性黄疸などは決して尿ビリルビン陽性とはならない.なったとすれば合併症か別の診断を考慮する必要がある.
尿中ビリルビン陽性をきたしうる疾患の主なものを表に示した.血中直接ビリルビンの増加する疾患がほとんどである.尿ビリルビン陽性を示す疾患は原因のいかんを問わず血中ビリルビン増加をきたすと考えてよく,肝・胆道に病変のない疾患ではみられない.尿定性検査のうちでは疾患群特異性の最も高い検査である.ただ,閉塞性肝・胆道疾患のみでなく,実質障害においても程度の差はあるが陽性となり,診断的特異性は低い.
たとえば,間接ビリルビンの血中増加を主とする疾患では肝・胆道疾患が疑われ,黄疸が認められても尿ビリルビンは陰性である.溶血性黄疸,新生児黄疸,Gilbert症候群,Crigler-Najjar症候群,成人の軽症先天性非溶血性黄疸などは決して尿ビリルビン陽性とはならない.なったとすれば合併症か別の診断を考慮する必要がある.
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