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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻12号

1984年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集 Ⅵ.血液検査

40.赤血球酵素

著者: 三輪史朗1

所属機関: 1東京大学医科学研究所付属病院・内科診療科

ページ範囲:P.2182 - P.2183

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異常値を示す疾患
 赤血球酵素活性の異常値を示す疾患は大別して,①遺伝性溶血性貧血,②遺伝性メトヘモグロビン血症,③血液疾患以外の疾患で赤血球酵素活性測定が診断に役立つもの,④後天性疾患の診断に役立つもの,に分けられる.その大要を表に示した.ほとんどの場合,活性低値を示す場合が問題になるが,例外はアデノシンデアミナーゼ活性の著増(40〜100倍)による遺伝性溶血性貧血である.
 赤血球酵素活性測定を必要とする場合は,①遺伝性溶血性貧血で遺伝性球状赤血球症・遺伝性楕円赤血球症・不安定ヘモグロビン症・サラセミアに属さない遺伝性非球状性溶血性貧血の症例,②遺伝性メトヘモグロビン血症,③無カタラーゼ症,ガラクトース血症,重症複合免疫不全,infantile renal tubular acidosis,Lesch-Nyhan症候群などが疑われる場合,④発作性夜間ヘモグロビン尿症が疑われる場合,などについて,原因究明ないし診断確定のために行うものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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