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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻12号

1984年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集 Ⅵ.血液検査

51.フィブリンモノマー

著者: 池松正次郎1

所属機関: 1東京医科大学・臨床病理学

ページ範囲:P.2210 - P.2211

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フィブリンモノマーとは
 フィブリノゲンにトロンビンが作用すると,フィブリノゲンα鎖N末端からフィブリノペプチドA(fpA),β鎖N末端からフィブリノペプチドB(fpB)が遊離される.十分量のトロンビンがフィブリノゲンに作用した場合には,fpA,fpBは時をおかずして遊離され,フィブリンモノマーはオリゴマーを経てポリマー形成に至る.しかし,トロンビン濃度が低い場合や循環血液中ではfpAが先に遊離され,fpBの遊離が遅延することがある.このfpAのみが切断されたいわゆるdes-A-フィブリンモノマーやフィブリンモノマーは,フィブリノゲンやFDPあるいはcold insoluble globulin(CIg)などと循環血中で可溶性フィブリンモノマー複合体(soluble fibrin monomer complex:SFMC)を形成することが知られている.
 このSFMCは,フィブリンモノマーの結合する相手によって分子量も大きく異なり,定量性をもって測定することが困難であるが,SFMCの検出は生体内でのトロンビンの生成を強く裏付けることとなるものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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