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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻12号

1984年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集 Ⅶ.免疫血清検査

62.リウマトイド因子(RF)

著者: 谷口修1 橋本博史2

所属機関: 1順天堂大学・内科(膠原病) 2順天堂大学・内科

ページ範囲:P.2240 - P.2241

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 1940年,Waalerが慢性関節リウマチ(RA)患者血清がウサギ抗体で感作されたヒツジ赤血球を凝集することを発見したが,血清中のこの凝集因子がリウマトイド因子(RF)であり,その後1948年にRoseが同じ現象を見出し,後述するようにWaaler-Rose反応としてリウマチ性疾患の診断に応用されるようになった.RFは,IgGのFcフラグメント上に存在する抗原に対する自己抗体であると考えられている.Fcフラグメントには,アロタイプの抗原決定基(Gm)が存在し,RFの中にはGmあるいは未だ知られていないアロタイプ抗原決定基に対する特異性を有するものも含まれている可能性がある.輸血後,妊娠時などの血清中には抗アロタイプ抗体として単一の特異性を示すものが出現することが知られているが,これらは後述するRAtest,血球凝集反応が陰性で,自己のIgGとも反応しないのでRFとは区別して考えた方が妥当である.
 RFは一般的に免疫グロブリン(Ig)のIgM分画に属しており,IgM-RFには,19S-IgM-RFの他に7S-IgM-RFの存在も知られている.今日では酵素抗体法ラジオイムノアッセイ法の進歩に伴い,IgMのみならずIgG,A,D,E,などすべてのIgクラスに含まれることが明らかとなってきているが,その病態における役割りは今のところ不明である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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