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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻12号

1984年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集 Ⅷ.血液化学検査

93.シアル酸

著者: 臼井敏明1

所属機関: 1長崎大学医学部・臨床検査医学

ページ範囲:P.2316 - P.2317

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検査の目的
 シアル酸は糖蛋白および糖脂質の構成成分として古くから知られた物質であり,ヒト血清中にも数十mgという多量に存在しているにもかかわらず,従来日常臨床検査法としてあまり取り上げられなかった項目である.臨床的にも悪性腫瘍との関連,炎症性疾患との関連が強く示唆されていたが,臨床検査室で利用できる簡便な検査法がなかったため従来あまり広く行われていない.最近では新しい酵素試薬の開発により日常検査としてシアル酸測定が可能となったため,改めて癌との関連において注目されるに至った.
 血清シアル酸はα1酸性ムコ蛋白,α1アンチトリプシン,セルロプラスミン,フィブリノーゲンなどのいわゆる急性相反応物質Acute Phase Reactants(APR)に大量に含まれているので,血清シアル酸の測定はAPRの総合的動態を示すものと解釈される1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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