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臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集 Ⅷ.血液化学検査
128.アルカリフォスファターゼアイソザイム
著者: 鈴木宏1
所属機関: 1山梨医科大学・内科
ページ範囲:P.2408 - P.2409
文献購入ページに移動 血清アルカリフォスファターゼ(ALP)のアイソザイムは寒天ゲル,セルロゲルを支持体とした場合と,殿粉ゲルおよびポリアクリルアマイドゲルのDisc電気泳動法の場合とで泳動像が異なる(図).相違点は寒天ゲルで最も陽極寄りに泳動されるALP1が,殿粉ゲルでは原点にとどまりALPVⅦとなり,殿粉ゲルで最も陽極寄りに泳動されるALPⅠは,寒天ゲルではALP1と重なるため検出できない.その他のALPアイソザイムの移動度はほぼ同じである.なお寒天ゲルではPVPを加えるとその量によりALP1の移動度が低下し,ALP2の陰極寄りに泳動されることがある.
血清ALPアイソザイムのなかには臓器ALPと同じ性質を有するものがある.肝ALP2(ALPⅡ),骨ALPはALP3(ALPⅢ),胎盤ALPはALP4(ALPⅣ),小腸ALPはALP5(ALPⅤ)に一致する.なお,ALP1(ALPVⅦ)はALP2が高分子化したもので,n-ブタノール処理を行うとALP2(ALP11)と一致する.
血清ALPアイソザイムのなかには臓器ALPと同じ性質を有するものがある.肝ALP2(ALPⅡ),骨ALPはALP3(ALPⅢ),胎盤ALPはALP4(ALPⅣ),小腸ALPはALP5(ALPⅤ)に一致する.なお,ALP1(ALPVⅦ)はALP2が高分子化したもので,n-ブタノール処理を行うとALP2(ALP11)と一致する.
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