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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻12号

1984年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集 Ⅹ.内分泌機能検査

162.セロトニン

著者: 梶原長雄1 橋田潤1

所属機関: 1日大駿河台病院・循環器科

ページ範囲:P.2492 - P.2494

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 Serotonin(5-Hydroxytryptamine=5-HT)は,生体内アミンの一種で,骨格筋を除く血管平滑筋に対して収縮作用をもち,最近では5-HT2レセプター遮断剤であるKetanserinなどが,降圧剤としての評価を受け,臨床的に興味がもたれている1).生体内の5-HTはその90%が胃腸管のEnterochromaffin Cell(EC細胞)に含まれ,8%が血小板に,1〜2%が中枢神経系に含まれる.胃腸管ではアセチルコリンに対する平滑筋の感受性を増加させ,消化管運動を調節している.また,血小板凝集,血液凝固における作用,腎血行動態の調節,炎症やアレルギーにおける化学的媒体としての役割り,中枢神経のneurotransmitterとしての精神機能,自律神経機能への関与が分かっている.
 5-HTの生合成と代謝は図のように,必須アミノ酸のTryptophanが,Tryptophanhydoxylaseにより5-Hydroxytryptophan(5-HTP)となり,5-HTP decarboxylaseにより5-HTとなる.さらに,Monoamine oxidase(MAO)やAldehyde-dehydrogenaseにより5-Hydroxyindole acetic acid(5-HIAA)に代謝されて尿中に排泄される.5-HTの正常値は表11)のようである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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