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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻12号

1984年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集 Ⅺ.腎機能検査

174.分腎尿検査

著者: 北川龍一1 加納勝利2

所属機関: 1順天堂大学医学部・泌尿器科 2筑波大学臨床医学系・泌尿器科

ページ範囲:P.2522 - P.2523

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 腎性高血圧症の診断のscreening testとして排泄腎盂造影,レノグラム,腎シンチ,血漿レニン活性測定などを施行し,腎性高血圧症の疑いがもたれたならば,その確定診断および手術適応決定のために,腎血管造影とともに分腎尿検査が行われる.さらに腎結核,腎盂腫瘍の疑いがある場合にも分腎尿検査の適応がある.
 検査方法 数時間の禁食後,施行1時間前に体重1kg当たり20ml前後の飲水をさせ,利尿状態にしておく.膀胱鏡的に両側尿管へ尿管カテーテルを腎盂部まで挿入する.このときの操作では出血させて血尿とならないように注意する必要がある.尿管カテーテルは太さがNo. 6〜7Fぐらいの太めのものを使用して,カテーテルの周囲からの尿漏れを最小限にするように試みる.尿管カテーテルが抜けないように注意しつつ内視鏡を抜去し,ネラトンを膀胱内に留置し,20分以上尿流を観察したのち左右腎尿および膀胱尿の採取を開始する.採尿は測定に必要な尿量が得られるまで10〜30分間行う.膀胱への漏れが多い場合は2〜3回行い,膀胱への漏出の最も少ない場合を採用する.膀胱漏出尿は左右腎尿のクレアチニン濃度で左右腎尿量に比例配分し,計算上加算する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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