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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻13号

1984年12月発行

文献概要

講座 図解病態のしくみ びまん性肺疾患・12

肺水腫—high pressure edemaとincreased permeability edema

著者: 小山信一郎1 斉藤頴2 堀江孝至1

所属機関: 1日本大学医学部・第1内科 2日本大学医学部・第2内科

ページ範囲:P.2743 - P.2749

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 肺はガス交換を行う臓器であり,肺胞内ガスと毛細血管血との間で酸素と炭酸ガスの交換が行われる.このようなガスの移動は,かならずガス分圧差に基づいて行われ,ガスの移動量(Vgas)とガス分圧差(ΔP)との間には
  Vgas=K×ΔP
の関係がある.ここでKはガスの移動に対する抵抗の逆数(コンダクタンス)である.
 このようなガスの移動と同時に肺胞領域では水分の移動も起こっている.図1の右に示したのはWeibelら1)が示している水分移動を中心とした肺胞領域のモデルである.水分は毛細血管内皮細胞と間質の間を移動し,間質と肺胞上皮細胞との間も移動する(正常肺では肺胞上皮が間質に漏出した水分に対し隔壁となっている).間質腔は漏出した水分を蓄える働きをしているが,ここに達した水分は間質腔内を中枢側へと移動していきリンパ管がそれらを再吸収している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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