文献詳細
文献概要
境界領域 転科のタイミング
家族性大腸ポリポーシス
著者: 今充1 小野慶一1
所属機関: 1弘前大学医学部・第2外科
ページ範囲:P.342 - P.346
文献購入ページに移動したがって,本症への手術適応はおのずから定かであり,20歳を過ぎて本症を発見したらただちに手術をすべき(emergency operation)とはっきり述べられている.にもかかわらず権威ある学会にて,大学のスタッフから患者云々ということで,経過観察をしているということを筆者自身も経験し,他からも見聞し大きな疑問に悩むわけである.どのようにして無数といっていいほど多数あるポリープの癌化をチェックできるのか.普遍性をもったと考えられる手術適応の時期についても,いまだいろいろな考えがあるようなので,本症の診断,外科治療の術式,癌化率,術後社会復帰の点などから外科転科のタイミング(本症では手術のタイミングとなる)につき論じたい.
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