medicina21巻2号

1984年02月発行

講座 小児診療のコツ・8

けいれん

著者： 中野博光¹

所属機関： ¹中野小児病院

ページ範囲：P.367 - P.371

文献概要

　小児のけいれんは日常診療においてしばしば経験するものである．幸いにして，それらは中枢神経系の機能的な刺激による一過性の発作である場合が大部分であるが，一方では筆者らのてんかん外来の状況をみても，ほぼ一定して毎月200名前後のてんかん児が来院治療をうけていることも見逃がせない事実である．本邦では5歳までに6〜13％の小児が一度はけいれんを経験しているといわれている1）．